「イエスタデイをうたって」 2話 感想 ~ 真っ直ぐな10代2人、前に進めない20代2人……榀子の過去が明らかに

©冬目景/集英社・イエスタデイをうたって製作委員会

第1話で榀子にアタックしたものの、友達でいたいと言われてしまった陸生。

ただ、第2話では榀子がなぜ恋愛に積極的になれないのか、その理由が明かされます。

そして彼女や陸生を巡って晴、さらに新しいキャラクターも登場で、ますます面白くなってきました!

※アイキャッチ画像ならびに本文中の画像は、©冬目景/集英社・イエスタデイをうたって製作委員会様公式HPより引用しています。

サクラは嫌い……榀子が歩んできた過去

第2話のストーリーまとめ!

榀子に振られ、落ち込む陸生。第1話から少し時間が経過しているようですが、それでもまだ未練たっぷりのご様子。一方、振った榀子の方は春を迎えて髪をバッサリと……?どういう心境の変化でしょうか?

そして彼女は、教員になって初の卒業式を迎えていました。晴の名前に棒線が引かれた名簿を見て落ち込むものの、他の生徒の卒業を見届け感慨深げ。若くてかわいい榀子先生、生徒には人気のようです。

その榀子は、卒業式の日にある教室である男子生徒を見つけています。芸術家肌っぽい彼は親しげな(馴れ馴れしい?)様子で榀子と話をしていますが、一体何者……?榀子にとっても、家族を含めてよく知っている人物のようですが。

榀子と親しげな口を利く男子生徒。この後の展開で、彼が何者で、ストーリーにどういう立場で加わってくるかが分かります。
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卒業式後の教員同士の懇親会を1次会で切り上げた榀子。1人、公園でブランコに乗っていると陸生とバッタリ出くわします。やや気まずそうにする陸生に対し、榀子はサクラが好きではない、前向きなんかじゃないと言います。陸生には見えないなにかがある、と思わせる発言を連発。大いに気になるところです。また、陸生に向かって友達でいたい、とも言います。それに対し、努力するよと言う陸生。

翌日でしょうか。バイト先のコンビニに、あの男子生徒が現れます。公園で榀子と陸生が会話していたのを見ていた彼は、陸生に向かって「お前、榀子のなんなんだ?」と挑戦的に聞いてきます。彼の名前は早川浪。榀子の地元、金沢で家が隣同士の幼馴染でした。

陸生はそこで、自分の知らない榀子の一面を知ることになります。浪の兄は榀子と同い年ながら心臓が弱く、6年前に亡くなっていました。母親のいない早川家、榀子が母親代わりに兄の世話をしていたようで。榀子は、彼が好きだったのです。

彼が死んだ夜、早川家の庭のサクラを一晩中眺めていたという榀子。サクラが嫌い、というセリフはここから来ていたんですね……。

榀子の過去を知ってると言ってマウントを取りに来る浪。そこだけ見るとただのうるさいやつですが、自身の兄が亡くなり、想いを寄せる榀子の気持ちも知っているだけに、ただのお騒がせキャラでは終わらない1人になりそうです。
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一方、ほぼ同時刻でしょう。榀子のもとに晴も現れ、榀子に陸生をめぐって宣戦布告!陸生の気持ちが榀子にある、と知っている晴は、正々堂々と勝負して陸生を振り向かせないと納得行かないようで。

もっもと榀子の方は、あくまで陸生は友達だと言います。そしてそこで、浪の兄が好きだとも明言。しかし晴はそれでも宣戦布告宣言を取り下げません。あくまで正々堂々と陸生を好きにさせる、という気持ちをはっきりと榀子に伝えます。

帰路につく榀子。なんと家の前に、陸生が待っていました。バイト姿のままの陸生、浪の話を聞いていても立ってもいられず来てしまったのでしょう。とはいえ榀子に対しなにを話せばいいのか、と冷静になった陸生は帰ろうとしますが、浪から兄の話を聞いたと感じたのでしょう。榀子は、陸生にやっぱり友達になれないと伝えます。

もっとも陸生は、友達は無理だけど、今までと変わらないと宣言。つまり無理に諦めたりせず、好きなままでいると言うのです。そんな陸生の姿に戸惑う榀子でしたが、心のどこかでホッとした様子……。

榀子の心に変化の兆し?がわずかに現れたところで、第2話は終了します。

忘れられない想いと、抑えきれない想い

第2話の名ゼリフ・迷ゼリフ!

同じところ、いつまでもグルグルしてるんだよ(榀子)

夜の公園で陸生と再会した際に、榀子が口にしたセリフです。 最初のシーンでは謎めいたセリフでしたが、Bパートでその理由が分かります。榀子は浪の兄が好きだった。それは亡くなった今なお。

もっとも、死後6年たった今は、純粋に好きだけというより、死んだ彼に対する愛情をどう整理すればいいのか戸惑っている、という雰囲気も見えます。それはBパートの陸生に対する「バカみたいだよね、いつまでも、昔のこと」というセリフからも分かります。

こうした経緯があるため、榀子は恋愛すること自体を敬遠していることがよく分かりました。

4月、満開のサクラを見るたびに亡くなった人のことを思い出す……榀子の辛い気持ちがビジュアル面からも圧倒的に伝わってきます。
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陸生は榀子のことを、前向きな女子と思っていました。確かに第1話を見る限り、榀子は視聴者目線からもそういう雰囲気でした。でも、心の奥ではこうした思いを抱えて6年も過ごしていたとは……彼女の気持ちを想像すると、何とも言えない切ない気持ちになってしまいます。

もっとも、陸生を振った理由が、彼にあるわけではないことも分かりました。晴の動きは別にして、榀子の心の傷が癒えたとき、彼女はどういう選択をするのか? ここが大きな焦点として設定されたとも言えましょう。

私、やっぱり先生に宣戦布告する!(晴)

陸生を巡って、榀子に恋愛勝負を仕掛けた晴。しかし榀子は、上記のような経緯を話した後、恋愛はしない、自分のことを気にすることはないと晴に伝えました。しかしそれでも、晴が言ったのがこのセリフです。

注目したいのはこのセリフの直前。晴は「先生は陸生をキープしてると思ってたけど、そんなんじゃないよね、やっぱり」と言っています。また、このセリフの直後に学校をやめたのは榀子のせいじゃないとも。このシーンのセリフの流れから、晴は榀子に一定以上の信頼を向けていることが分かります。

神出鬼没なタイミングで現れる晴。それもまた彼女らしいと言うべきか。ただ榀子とのやり取りの中で、彼女が根は素直な女の子であることもよく分かりました。
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思えば晴は、榀子に可愛らしい嫉妬心を向けているものの、榀子のことを嫌うような様子は見せませんでした。

この一連の流れから、彼女が複雑な立場にありつつも、人のことを信じようとする素直で真っ直ぐな子であることがよく分かります。晴のことを好きになれる、胸アツなシーンでした!

下心ありだから。そう思っててくれよ(陸生)

浪の話を聞き、榀子と対面した陸生。友達でいるのはやめよう、と言われた彼は、無理して友達になるのはやめる、しかし好きでいるのはやめない、と榀子に伝えます。その際に出てきたセリフが、この一言です。

第1話で榀子に振られてしまった陸生。友達でいたい、という彼女のリクエストに答えて、自分の気持ちを抑えて友達になろうとします。

男女の間で友情は成り立つのか?これは永遠のテーマと言えましょう。

第2話で男性陣が言うように、どちらかがどちらかを好きだとしたら、我慢したままの状態が続くことになります。また木ノ下が言うように、相手に別の恋人ができたり、結婚したりということも十分にあります。そうなった場合でも、良好な関係を維持できるか……。

バイト中にも関わらず、居ても立ってもいられず榀子の元に駆けつけた陸生。友達でもなく、かといって他人にもならない、片思い続行宣言。陸生が不器用ながらも心優しい男であることがよく伝わるセリフでした。
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榀子との関係について、迷いに迷った末に友達ではなく片思いの関係を選んだ陸生は、そうした問題に対しどう向き合っていくのか、大変興味深いところです。また、諦めきれずにこう口にしてしまう彼の性格が、自分と同じだなと思って個人的には強く感情移入してしまいました。

男女の友情問題。個人的には、「若いうちは難しい。ただ、時間が経てば成り立つかもしれない」と思っていたりします。
皆様はどう思いますか?

真っ直ぐな10代組と、紆余曲折を経てきた20代組。

榀子の心情の変化が、今後の大きなポイントか

第2話、浪が出てきてキャラが揃った本作。
同時に、彼らの性格や気持ちが明確になった回でもありました。

改めて、現状の人間関係を整理します。
晴は陸生に、浪は榀子に好意を抱いている。一方、好意を向けられている陸生は榀子に振られながらもその気持ちを諦めきれずにいる。そして榀子は、亡くなった浪の兄のことを想いつつも、相手が死者である現実は把握しており、その気持ちをどう整理すればいいのか、という状態。

自分の気持ちを、同じところをグルグルと回っているだけだと言う榀子。陸生や晴、浪と絡んでいくことで、その気持ちがどう変化していくのか?今後の大きなポイントになりそうです。
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このように書くと、今後のポイントは榀子だなと分かります。
ここまでで見たように、榀子は陸生の諦めない発言に少し心を穏やかにさせています。今後、榀子の気持ちに整理がついて新しい恋を見つけよう、としたときに、それが陸生に向くのか、浪に向くのか、それとも別の人物に向くのか…

榀子の気持ちがいつ、どのように変化するのかによって、他の面々の気持ちも大きく変わってきそうです。榀子の気持ちに整理がつく時間が長くなればなるほど、晴の逆転の目もある?かも?

なお本作の主なキャラクターは、男性2人、女性2人という組み合わせ。現時点で晴と浪は関係性を持っていませんが、この2人がどう絡んでいくのか、楽しみなポイントです。2人が絡んだらギャアギャアとうるさそうですが、それはそれで楽しそうでもあります!

10代組と20代組の気持ちは、どう変化していくのか?

もう少しキャラクターたちについて考えてみましょう。本作の登場人物は、大きく分けて2グループ。晴と浪の10代組、陸生と榀子の20代組です。そしてそれぞれの感情は、大きく異なっています。

10代組の2人は、好きな人にまっすぐ気持ちが向いている。晴は陸生に、浪は榀子に、素直に恋心があることを隠そうとしません。これが若さか……と思うと眩しいばかり。

一方、20代組2人は、すでに様々なものを抱えてしまっています。榀子は浪の兄の死という戻りようのない現実を。そして陸生は、そんな榀子を諦めきれないという自分の気持ちを。その結果2人に共通するのは、一度好きになった人を忘れられず先に進めない状態であること。

溢れるような自分の気持ちを抑えられず真っ直ぐに行動する10代の眩しさと、様々な過去を抱えて動けなくなっている20代のもどかしさ。その明暗が、ストーリーに深みを与えています。
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また20代組2人は大学をすでに卒業し、社会という現実にも組み込まれています。榀子は教員という社会の中にいますし、陸生はフリーターという曖昧で不安定な立場に立っている。そうして抱え込んだものゆえに、10代組のように真っ直ぐにはなれずにいる。

明暗くっきりと分かれている10代組と20代組の気持ちの差が、今後の展開にどういう影響をもたらしてくるのか?また、どのように変化していくのか?

10代組もいろいろなものを経験したときにも今のような姿を保っていられるのかどうか、逆に20代組はどこかで吹っ切れて自分の気持ちによりまっすぐ向かっていくのか(特に榀子)、やはりここが今後の注目ポイントになってくるでしょう。

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