「本好きの下剋上」 第19話 感想 ~ 孤児院改革スタート!旗印となるのは“あの”言葉

©香月美夜・TOブックス/本好きの下剋上製作委員会

とても人が住むとは思えない環境だった孤児院。そこを変えてくれと懇願されたマインは、いろいろな障害を乗り越えつつも、なんとか孤児院の院長に内定します。

やっと改革のスタートラインに立ったマイン。さあ、どうやって孤児院を変えていくのか?注目です!

※アイキャッチ画像ならびに本文中の画像は、©香月美夜・TOブックス/本好きの下剋上製作委員会様公式HPより引用しています。

マインの改革は成功なるか?

第19話のストーリーまとめ!

孤児院の院長に就任したマイン。新院長の就任式で挨拶するためという名目で、まず子供たちの身なりを整え、その住処を清掃するところから始めます。フランやルッツの指示の下、準備は着々と進みました。

就任式のため、デリアに髪を整えてもらうマイン。デリアはそこで、洗礼式の日に連れ出された話を始めます。容姿をもとに選ばれたのでしょう、デリアと3人の女子が新殿長の元へ行きました。しかし最終的に選ばれたのはデリアだけ……

デリアはもっと早くマインが助けてくれればよかったのに、と怒ります。もちろんお門違いの怒りであるのは怒ったデリア自身も承知の上。仲間に対し涙を流したデリアに対しマインは、次はデリアを必ず助けると約束するのでした。

このポーズも板についてきたマイン(笑)儀式の面でも立派な青色巫女になりつつあります。
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就任式が始まります。すっかり神への祈りも板についたマイン、孤児たちの名前を呼び、一人一人その働きを具体的に褒めて食事を与えます。しかしこれに対し、食事を配られなかった孤児が怒りを露わにしました。神の恵みは平等に与えられるはずだと。

ですがマインは、これは神の恵みではないと言い放ちます。実力主義、成果主義がこれからの孤児院の基本だと宣言し、食事を得たければ一生懸命働くように命じるのでした。

頑張れば食事がもらえる、褒めてもらえる。そう知った孤児たちはマインのもとで頑張り始めます。自らの食事を自ら作り、森に行き伐採を覚え、たくさんの収穫をもたらしました。

さらにマインは、かるたを作ることで遊びながら孤児たちが文字を覚えられるようにします。このかるたに食いついたのがベンノでした。これは売れる、と商品のアイディアを買い取ってくれます。いろいろと支出が多かったマインですが、これで懐具合も一段落です。

さて、神殿の外ではそろそろ星祭りの季節です。これは盛大な祭りで、下町では子供たちがタウの実を投げあって遊ぶもの。マインはこれに孤児院の子供たちも参加させたいと考えます。

それをフェルディナンドに訴えたところ、当日は孤児院の子供たちを街に出さないよう指示されます。神殿の子供たちは庶民からは差別の対象ですからね……

ですがマインは、せめて神殿の中で孤児たちが星祭りのような遊びをできないかと食い下がります。その結果、しっかりと後片付けをするならば、という条件付きでOKをもらうことができました。

星祭りではベチャベチャになるまで実を投げ合う!スペインにこういうお祭りありますね。
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そして星祭りの日がやってきます。収穫したタウの実を使って遊びを始めようとするマインでしたが、タウの実を触った瞬間魔力が吸い取られ、トロンベに変わっていきます。放置すると延々と生え続ける悪魔の木、トロンベ。しかしこれは良質な紙の材料にもなります。ルッツの指示の下、孤児たちはトロンベを敢えて生やして収穫することに成功しました。

その後はお楽しみ、タウの実の投げあい!大いに盛り上がった孤児たちですが、魔力を放出したのが良くなかったのか、マインはまた高熱を出します。そして数日後に神殿に行くと、フェルディナンドからのお説教が……盛り上がりすぎて後片付けがちゃんとできていなかったようで。

反省室という名の独房に、一日単独で閉じ込められる罰を受けたマイン。ですが体の弱さがたたって倒れ込んでしまいます。マインに反省室はまずかったか……フェルディナンドが逆に反省したところで、第19話は終了します。

ホントに言葉だけなら大丈夫?マインのハートの強さ

第19話の名ゼリフ・迷ゼリフ!

ギルは救世主のように子供たちに慕われていますよ(フラン)

マインに孤児院改革を訴えたギル。彼女が院長に就任したあとは、先頭に立って皆を率い、実行していきました。絶望の淵に立ち、救われる見込みがまったくなかった孤児院の子供たちからは、フランのこのセリフの通り救世主に見えたことでしょう。

ギルは不良な態度で、周囲から煙たがられていました。しかしマインと出会い、その仕事ぶりを褒められて以降は、張り切ってマインのもとで働き始めます。そしてその働きがまたマインから認められて、さらに嬉しくなって力を出す……非常によい循環に突入しています。

褒められた結果頑張り、さらにそれが褒められる。こうなると人間強いですね!
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友人のカイからも、変わったと言われたギル。彼の成長は、人はちょっとしたきっかけで変わることができる、人との出会いで変わることができる、そんなことを思わせてくれます。

口で言われるだけなら、全く実害がないもの(マイン)

これはこの時期に取り上げておくべきセリフでしょう。

星祭りの日、青色神官とすれ違った際にあからさまな嫌味を言われたマイン。しかしマインは、へりくだって(見方によっては逆に嫌味なレベル?)彼に感謝の言葉を口にします。あんなことを言われて平気なのか……と心配したフランに対し、マインの答えはこのセリフでした。

先日、テレビに出演していたタレントがSNSでの誹謗中傷に心を痛め(おそらく)自死した事件がありました。それをきっかけに、SNSでの誹謗中傷をやめろという声が湧き上がり、法制化も、みたいな話まで出ています。少なからぬタレント、いや一般人すらも、SNS上での言ったもの勝ちのような匿名での中傷に心を痛めていたことがよく分かります。

小さな体のマインですが、ハートは誰よりも強い!
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言われるだけならなにも実害はない……これは確かにその通り。しかしやはり、誹謗中傷を言われるのは快くないもの。人間、褒められたことはすぐに忘れるけど、悪口を言われるとずっと気にするものです。「実害がない」ことはない人のほうが大半ではないでしょうか。

SNSの匿名攻撃どころか、目の前で直接嫌味を言われたマイン。しかし彼女は全く動じることがない。もともと彼女は我が道を行くタイプですから他人の言うことなんて気にしないところがありますし、今は孤児院改革という大きな目的があるからそんな声に構っている暇もないというのもありますが、いやはや、鋼のようなメンタルです。

改革者には称賛の声と同じ量の悪意が向けられるのか相場。しかしマインには、改革者として一番大切な「動じない心」があることがよく分かるセリフでした。

マイン改革スタート!スローガンはあの言葉

一貫しているマインの思考

いよいよ本格的な孤児院改革が始まりました。そして大勢の孤児たちの前でマインが唱えたのが「働かざるもの食うべからず」の言葉でした。マインは、第17話でもギルやデリアに対しこの言葉を伝えています。彼女の思考は一貫して実力主義、成果主義であることがよく分かります。

孤児たちもこの言葉には驚きました。頑張って奉仕したとしても神の恵みは平等……つまりいいことがあるわけでもない。これまでの彼らはそういう生活を送ってきました。

マインのもとで仕事を覚え、言葉を覚えていく孤児たち。その新鮮さマインへの求心力になっていると見ました。
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しかしマインは、食事や待遇を報酬と捉え、仕事の成果に応じて配分すると明言しました。孤児たちにとって、食事や待遇が報酬であるということも、日々の奉仕が労働であるということも、まったく新しく新鮮な概念であったことは明らかです。

現時点で、マインの宣言はよい方に回っています。より大きな報酬を得るためには頑張って成果をあげればいい、というわかりやすい指標ができたことで、孤児たちもなにをするべきか理解できました。また、他者が褒められるのを見て「自分も」という適度な競争意識を取り込むことにも成功しました。

新しい概念で孤児院を改革する!

そして「労働と対価」という新しい概念が、孤児たちにもたらされたこと自体がとても大きい。ずーっと固定化された神殿の中の階級社会で抑圧されていた彼らにとって、今までとは違う、新しい気持ちになれること自体がやる気になる材料になっているのではないでしょうか。

セリフ解説パートで見た通り、ギルは周囲が一目置くほど変化していきました。そのギルは、マインについていけばいい変化があるとマインを心の拠り所にしています。他の孤児たちも、マインの言葉を、存在を希望の光と見るようになっていきました。

非常に数の多い孤児たちが、全員マインの味方になったとしたら……?この先が楽しみです!
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心の拠り所もなく、ただひたすら自身の生死のみを気にする状態から、なにかを信じられる、信じればいいことがあると思える状態になっていった孤児院。もはやマイン教みたいになってきていますが(笑)、改革を行うリーダーとそれに従うメンバーというのは得てしてそういうもの。

神殿の中で多数を占める孤児たちがマインのもとで団結するという、第18話の記事で書いた通りの展開を見せている本作。さあマイン、次はなにを動かしてく?注目です!

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