「IDOLY PRIDE」 4話 感想 ~ 求めるものは“予想できない何か”……早坂芽衣、追加加入!

© 2019 Project IDOLY PRIDE/星見プロダクション

ソロで勝負したかったのにグループで活動させられることに不満を抱いていた琴乃。しかし、トップアイドルユニットLizNoirとの実力差を思い知り、グループで戦っていくことを決心します。

ですが、この第4話もいろいろと波乱含み……さっそく見ていきましょう。

※アイキャッチ画像ならびに本文中の画像は、© 2019 Project IDOLY PRIDE/星見プロダクション様公式HPより引用しています。

追加メンバー早坂芽衣、グループの空気を一変!

第4話のストーリーまとめ!

LizNoirと練習したことで、自分たちがまだまだであることを認識した琴乃たち。練習に力が入るようになります。しかしマネージャーの航平は、彼女たちに少し物足りなさを感じていました。卒なくこなせるものの、見るものを注目させ続ける何かが足りない。

そんな中、航平と麻奈は早坂芽衣と出会います。いろいろ危なっかしい行動をする天真爛漫な彼女の姿を見て、航平は「これだ」と感じ、芽衣をグループにスカウトします。彼女は、これをすぐにOKをするのでした。

明るい性格ですぐにグループに馴染んだ芽衣。容姿もセンスもいいものを持っているようです。しかし、それ以上に芽衣の特筆するべき点は、麻奈が見えることでした。

芽衣は容姿も言動もすごい存在感を放っています。
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芽衣いわく子供の時からだそうですが、長年航平としか話ができなかった麻奈にとっては朗報です。ただ……麻奈が見えない他のメンバーからすると、航平と芽衣がこそこそ会っているようにしか見えず、怪しさ爆発ではあります。

芽衣の加入により、明らかに空気が変わってきた一同。そしていよいよ、デビューが決まりました。ただ、グループにはまだ決めなければならないことがあります。グループ名と、リーダーです。

そのリーダーの候補に上がっていたはずのさくら……しかし、ラストのラストで、航平は彼女に抜けてもらうと通告します。えっ、どういうこと??

かなり気になる終わり方で第4話は終了です。

芽衣を通して描かれる、迷う琴乃

第4話の名ゼリフ・迷ゼリフ!

私の知ってる売れたアイドルたちは、どこかハラハラする子たちばかりだった(麻奈)

琴乃に「自分たちは、ライバルグループに勝てると思うか」と問いかけられた航平。勝てると思って選んでいると言うものの、物足りなさも感じていたようです。それは麻奈も感じていたようで、何が足りない、という話になった際、麻奈が口にしたのがこのセリフでした。

アイドルグループとして見た際に、琴乃たちは突出したものがなく、ファンの耳目を引くものが欠けている感があります。ファンは贅沢ですから、ありきたりではない、予想がつかない何かを見たいと願うもの。そして麻奈はかつて、その要素を強く持っていたと航平も本人も認めています。

そういう「予想がつかない何か」を探している最中、出会ったのが芽衣でした。確かに彼女の行動は予想がつかなすぎますね。それに物怖じせず、人の輪に飛び込んでいく度胸は芸能界向きでしょう。

いいアイドルと出会えるかどうかがプロデューサーの命運を分けるポイントです。航平は、素晴らしいタイミングで素晴らしい人材と出会えました!

新しいメンバーなんて聞いてないです(琴乃)
私達に欠けてるものってそういうものですか?(琴乃)
以前の張り詰めた空気を作っていたのは、私です(琴乃)

その芽衣に対する、琴乃の考えを見ていきましょう。

当初、琴乃は芽衣の加入に反発を示しました。この段階では単に、新しいメンバーが増えるのが嫌だったのでしょう。琴乃は基本人見知りで、やっと今いるメンバーと打ち解けつつある途上というタイミングでしたからね。

また追加メンバー加入は、あからさまに自分たちが物足りないと言われているようなもの。面白くないのは当然でしょう。

ただ、そうした自負もだんだん揺らいでいるように見えます。厳しい琴乃の目から見ても、芽衣は容姿もいいしセンスもあるし、明るく人を惹きつける力がある。そうした要素がグループに必要だったのか、と琴乃は理解します。

芽衣の加入で空気が変わり、メンバーの自主性が増しました。
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しかし航平の狙いはそのレベルに留まっていませんでした。芽衣は単に目立つだけではなく、その言動や行動によって、メンバーの意識や考え方……航平の言葉で言えば「空気」を変える存在だったのです。航平の狙い通り、メンバーは明るくなり活気づきました。

ただ、それに気づいた琴乃は落ち込むことになります。自分が早く姉のいたステージまでたどり着きたくて、ピリピリとした雰囲気を作っていたのでは……と思う琴乃。彼女の視点から見れば、メンバーはみな芽衣の言動、行動に注目するようになりました。琴乃のリーダーとしてのプライドも怪しくなっていることでしょう。

琴乃の立ち位置や性格は、前話までである程度見えました。そのうえで、芽衣を描くと同時に琴乃を描くこの展開。いやー、上手いなーと思うことしきりです!

琴乃はみんなにとってのエンジンなんだと思う(航平)

張り詰めた空気を作っていたのは自分だ……と弱音を口にした琴乃。琴乃は、航平にはいろいろな意味で甘えた態度を取りがちですね。姉と最後の時間を過ごした彼の存在が、琴乃にとって特別なのは想像に難くありません。

その航平は、琴乃にこのセリフを言って励ましました。エンジン、というのは印象的な言葉で、普段人間を現す際にはあまり使わないように思います。しかし確かに、琴乃はエンジンです。彼女は「長瀬麻奈の妹」という誰にも変わることができない役割を持っています。

大胆な手を打ってグループを盛り上げる航平ですが、最後の発言は……?
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姉のなし得なかった夢のために、努力を続ける……そんな姿が他のメンバーに影響しないはずがありません。それに彼女の言う「張り詰めた空気」というのも、高い目標を目指すグループにとっては欠かせないものです。

航平は、第3話でも「ヴィーナスプログラムを勝ち抜くには様々な個性が必要」と言っています。単にメンバーの持つ容姿や個性だけでなく、チームの雰囲気まで総合して考えていたのだとしたら、若いのに相当なやり手プロデューサーと言えるでしょう。

琴乃の持つ雰囲気で空気を引き締めつつ、芽衣の持つ明るさで全体をリラックスさせ自主性も促す。硬軟織り交ぜたいいグループになりつつあります。

君には、このグループから抜けてもらう(航平)

チームの雰囲気も良化し、デビューも決まった一同。ただ、Cパートで航平からさくらに対し、衝撃的な発言が飛び出しました

さくらならずとも「えっ……?」となるこの発言。考察パートで考えてみましょう。

神展開への布石か?それとも「?」な展開への落とし穴か?

さくらを追放するメリットが思い浮かばない……

考えてみましょう、と言ったものの、正直良くわからんですね……。確かに新しく加入した芽衣とさくらはキャラ的に被るところがあります。芽衣が入るまでは、グループの雰囲気を作ってきたのはさくらでしたからね。

とはいえ、これだけ人数がいればそうした被りは発生するのは当たり前です。さらに、さくらには唯一無二と言ってもいい特技、歌があります。芽衣は身体能力はなかなかあるようですが、歌が上手いとは描写されていません。そもそも、歌が上手いメンバーは何人いてもいいはずですし。

ただ航平は、真の目標=ヴィーナスプログラム優勝のために何をすればいいのか明確に見えているようですし、そのためであればメンバーに忖度しすぎず事を進める度量もあります。プラスのなにかがあるとなれば大胆に事を進めることは、芽衣加入のエピソードでもよく分かりました。

とはいえ、ムードメーカーの1人であるさくらを外せばメンバーの動揺は相当なものでしょう。さくらのことを認めてきた琴乃も激しく反発すると予想されます。プラスの効果があるとは思えません。やはり、なぜここで追放?なのか疑問符です。

花田作品は、際どい変化球を楽しむもの。なのか?

際どい変化球じみた展開を視聴者に向かって投げてくるのが花田十輝作品の持ち味ですが、その変化球自体が「それ、必要?」な感じだったりすることもしばしばなのもまた事実。

さくら追放は神展開の布石か?それとも「?」展開への落とし穴か?第5話を注目したいところです。

展開的な話で言うと、芽衣が麻奈を見られるという設定も、果たしてどういう効果があるのか?これまた、神展開と「?」展開の分かれ道かもしれません。長い連載作品と違い、序盤の設定が変わってきた……というのはアニメだと少ないので、これにも意味があると思いたいところですが……。

様々な変化球についての考察を楽しむのも花田作品の楽しみ方、かも?
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あと、ここまで触れてきませんでしたが、一ノ瀬怜についてもピックアップしておきたいところです。類稀なるダンス力がある怜の存在が明らかになりましたが、現時点では航平らとの絡みはありません。彼女がどういう形でグループに関わってくるのか、ここも注目したいところですね。

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