引越も終わり、家の整理も一段落。改めて頑張っていきたいと思います!
さてゾンビランドサガ第2話、復活した幸太郎はフランシュシュの活動再開をアピールするために大きな仕事を取ってきました。そこで出会った人物が、思わぬ化学反応をもたらすことに……!
ロックスターの魂を引き継げ!ホワイト竜登場
第2話のストーリーまとめ!
活動再開したフランシュシュ。それを幅広くアピールするには、やっぱりテレビが1番!ということで、フランシュシュは観光情報番組に出演します。それも、佐賀が生んだロックスター、ホワイト竜との共演で!
……と言ってテンションが上っていのはサキだけで、他は「?」。ロケでも、竜は謎に意味深な言葉ばかり口にしてはテレビスタッフやフランシュシュのメンバー(サキ以外)を微妙に困らせています。
そんな竜は、別れ際に長年続いたラジオが終わるとサキに告げました。誰もが敵だとツッパっていたサキが仲間と出会うきっかけを作った竜のラジオ。それが終わってしまうとは……居ても立っても居られないサキは、さくらを連れてラジオ局に突撃します。
いきなりの2人の訪問も動じずに受け入れた竜は、そのまま彼女たちをラジオに出演させます。ラジオを続け、居場所がない若者の居場所を作り続けて下さいと熱くお願いするサキ。ですが竜の答えはなんと、ラジオをサキに継がせるということでした。竜はサキの熱い魂を受け入れていたのです。
その勢いのまま、なんとサキは竜に告白します。が、それはやんわりとかわされてしまいました。きっと生前から竜のことを恋い焦がれていたであろうサキは号泣しますが、逆にもらい泣きしたさくらを見て笑顔を取り戻します。
番組を継いだ効果は大きく、フランシュシュは固定ファンを引きつけることに成功したのでした。
第2話はここで終わります。
自由は持ってる。だけど居場所は? 竜からサキへ受け継がれる魂
第2話の名ゼリフ・迷ゼリフ!
このムツゴロウは、水槽という社会に囲まれた言い尽くせぬ怒りを抱えたお前たちだ(竜)
第2話に登場したロックスター、ホワイト竜。名言というか迷言を連発しまくってセリフのチョイスに大変困るキャラですが(笑)、そこからまずはこの一言をピックアップ!
門前商店街で水槽の中のムツゴロウを見た竜のこのセリフ、まさに自由を掴むために抵抗するロックスター!という一言です。
ただし第2話を通して見た後にこのセリフを聞くと、ちょっと違う見方ができます。竜は長年続いたラジオ番組がもう間もなく終わるという状態にあります。竜はかつてほど人気を得られていないということが推察されるわけです。
その理由はこのムツゴロウ発言から見えてきます。80年代ごろまでは学校における「管理教育」が非常に厳しく、教師が生徒を理不尽に押さえつけることが当たり前に行われていました。
当時の不良文化や、不良たちが支持したロックなどは、自由を求めて学校や社会に抵抗する表現とも言えますし、そうして抵抗することがファッション的にカッコいいと思われていた時代でもありました。
しかし、もともと批判も多かった管理教育は90年代中盤以降消えています。過剰?なほど丁寧に扱われ自由になった若者の関心は、自分自身へ向かっていきます。自由を求めるメッセージを発しても、すでに自由を持っている若者に響かないのは当然です。
フランシュシュの生まれ育った年代はバラバラですが、竜の言葉はサキ以外には響いていません。抵抗や自由といった竜の持つメッセージが時代に合っていない、だから人気がなくなっている……と推察できるセリフと言えるのです。
アイドルは誰かを好きになっちゃだめなの?(リリィ)
竜に想いを寄せるサキを見ていた愛たちは、自然と恋バナを始めます。ここでも、彼女たちの世代間ギャップが見て取れます。
60年代生まれの純子はかなり恋愛に疎い様子。当時のアイドルや女優は完璧超人であることを求められた影響もあるでしょうし、当時の売れっ子タレントはガチで寝る間もないほど忙しかったらしいので恋愛なんてする暇ない、という事情もあったかもしれません。
逆に99年生まれのリリィは、恋愛は自分を輝かせるものという認識を持っています。恋愛が特別感のあるものではないという時代の感性を感じさせる発言ですし、彼女の自由な性格が改めて伺えます。
その間……というよりは現代寄りの感性を持つ92年生まれの愛は、純子のように「アイドルだから恋愛NG」とまでは考えてないものの、実際のところ恋愛した経験はなさそうですね。知識は豊富だけどいざ実体験となると……?みたいな個性がよく見えます。
これからも誰かの帰る場所でいてください!(サキ)
ラジオが終了してしまう竜に対し、サキは魂を込めてこの願いをぶつけました。その結果はなんと、竜のラジオをサキたちフランシュシュが引き継ぐという仰天の展開になるのは、ストーリー解説パートで見てきた通りです。
先ほど、今の若者は自由だと述べました。ただ、だから今の若者が満足しているかというとそうとは限りません。むしろ自由だからこそ孤独になり、自分たちが何をするべきか分からない……みたいな文化論もあります。
今も昔も変わらず求められるもの……それは仲間であり居場所です。サキは竜の番組によってそれを得ることができた。だから続けて欲しいと願った。
一方の竜は、自分のメッセージの発し方が今の若者に合致していない現状も理解していたように思えます。だから(一見)若者であるフランシュシュに、1番の目的である「孤独な若者の居場所づくり」を託した。
竜やサキは「気持ち」や「魂」といった言葉をたびたび口にしますが、まさに竜からサキへ、サキから他の誰かへ、気持ちがリレーする現場を象徴するシーンだったと言えましょう。ラジオのディレクターの言葉通り、「佐賀が動く」その瞬間になったかもしれません!
お前の探してる答えは、いつだって佐賀にある(竜)
第2話で、たびたび出てくるこのセリフ。この竜の言葉もまた、そのままサキへと引き継がれました。同時に、竜の持ち歌である「風の強い日は嫌いか」も引き継ぎました。第2話はフランシュシュがこの歌を歌いながらEDが流れるという非常に印象的な終わり方になっています。
竜の熱い気持ちは引き継ぐ。だけどメッセージの発し方はフランシュシュ流でいく……そんな思いが垣間見えたEDでした。本作、EDへの入り方が本当に上手いですね!
抵抗こそが、本作のメッセージ?
だとしたら、第2話はテーマに直球に迫った1本かも
よくわからないセリフに爆笑してしまう。だけど気づいたらなぜか核心を突くような話になって見入ってしまい、最後は気持ちを爆発させるようなライブシーンで締める……本作は第1期からそうした勢いをたびたび見せてくれましたが、この第2話はまさにそんな話の1つだったと言えるでしょう。
第2期のセカンドタイトルは「リベンジ」となっています。キービジュアルもなにかに逆らうかのような表情で手を伸ばすもの。そもそも第1期からずっと、逆境的なものに逆らって来たのがこの本作であり、抵抗やリベンジは作品全体を貫くテーマでもあります。
その逆境ってなんだ?と考えると、まず第1にスポンサーである佐賀県自体の置かれた状況では……と思うのですが(もっとも、人口減で衰退に苦しむのは佐賀だけではなく日本全体の話ですが)、制作側のテーマはもっと深いところにある、のかもしれません。
と考えると、もしかしたらこの第2話は、案外そのテーマが分かりやすく出てきた話だったのかも?そういう視点で見てみるとまた、面白いですね。
それにしても……ホワイト竜、風貌、存在、セリフのどれをとってもインパクト強烈なキャラクターでした。第2話だけというのは惜しい!ぜひこの後も登場して欲しいです!
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