「ランウェイで笑って」 5話 感想 ~ 才能か、努力か?育人、ファッションショー予選に挑む!

©猪ノ谷言葉・講談社/ランウェイで笑って製作委員会

妹たちからも夢を応援された育人。
前回誘われた、服飾芸華大学のファッションショー予選にトライすることになります。
予選のテーマは「セイラに似合うオシャレな服」……?

※アイキャッチ画像ならびに本文中の画像は、 ©猪ノ谷言葉・講談社/ランウェイで笑って製作委員会様公式HPより引用しています。

デザイナーを目指すのはモデルから逃げるため?心の複雑な心情

心に退学を指示?!デザイナーへの夢は現実逃避?

柳田の仕事の帰り道なのでしょう。
電車が人身事故で止まってしまい、育人と心は公園で待つことに。

心は育人が自分と同じ4人きょうだいと知り、心を開きます。難しいインターンの職場の中で、育人という人間的に優れた人に会えたことにホッとしています。

自信のない表情が多い心。でもたまに見せる笑顔が素敵です!
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その流れで、育人は心に、モデルとデザイナー両方を目指しているのか?と聞きます。しかし彼女は浮かない顔。心は181センチという恵まれた体格を買われモデルを目指そうとしましたが、初めて参加したショーでおどおどしてしまいました。
しかしそこでデザイナーから、「服が歩かせてくれる」という言葉を聞いて、服作りの魅力を知りました。それ以来、デザイナーを目指しているとのこと。

もっとも、本人が言うほど単純な話ではありませんでした
学園祭ファッションショーの説明会で大学を訪れた育人。そこで心がスーツを着た女性に連れ去られようとしています。慌てて止める育人。

女性は心が所属する(していた?)モデル事務所のマネージャーでした。181センチで足が長い体格の心を放っておくほど、事務所は甘くない。すぐに大学を退学し、モデルに専念しろと命じます

かなり上から目線のマネージャー。しかしそれも181センチという恵まれた体格の心を絶対に手放さないという決意の現れか。
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育人は当然反論します。しかしマネージャーは言いました。心はモデルをやりたくない理由としてデザイナーに憧れているふりをしているだけだ、逃げているだけだ、そんな気持ちでデザイナーを目指したら本気の人に失礼だろ、と。ショッキングな発言に、心は反論できず。

マネージャーに付き従い車に乗る心。こうなると育人も口を挟めません。
しかしそこに心が落としたと思われるノートが……?

ものすごい努力家の心。デザイナーの夢は本気だった

育人は心の家にノートを届けに行きます。
事情の説明、ということなのか、心は自分がモデル事務所に入所した際のことを話します。他のモデルの目が怖かったと。高身長に恵まれた心は嫉妬の対象になっていたのでしょう。千雪と違い、恵まれていればそれはそれで大変なのですね……

それに加え、モデルとして人前で着替えるのも、ショーで視線を浴びるのも嫌だったという心。モデルになっていなかったらデザイナーを目指していたかどうか……マネージャーの言ってることも間違ってないんだ、と泣き出します。

人の喜びを自分のものに、人の悲しみを自分のものに!共感力を自分と相手の力に変えられるのが育人の強みです!
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しかしそこで育人は見ました。彼女の部屋には、所狭しと生地や裁縫の道具、本があったのです。落としたノートにも、自分の問題点をしっかりとメモしていた心。そして学長の祥子曰く、彼女はその問題点をすぐに改善できるセンスもある

こんなに努力している人が、失礼なはずがない!

そう確信した育人は、自分が出場予定だった芸華大学のファッションショーに心も出よう、と誘います。今までの努力を見せつけるために!
高い共感力を持ち、他人の悩みを自分ごととして受け取れる育人。何度も見てきた、彼の素晴らしい素質が心を救いました!

ファッションショー予選、千雪の姿が育人を励ます

「あの女」が予選会場にいた

時間軸が前後しますが、芸華大学のファッションショーは優勝すると自身のブランドの立ち上げへの支援とパリ留学がゲットできます!夢のような話。これは頑張らないといけません。

芸華大学のファッションショーの予選会場。
そこには東京コレクションで「調子に乗るな」と言った短髪の女性が。彼女も芸華大生でした。明らかに育人に敵意を向けています。会場の空気の重さも相まって、尻込みする育人。

教官が教室に来て、予選の種目を説明しました。それは目の前にあった1/3スケールのドールの洋服を作ること。しかもテーマは、第1話で出てきたあのモデル、セイラに似合うオシャレに着られる服。あまりにも漠然としたものです。これ、どう料理するのか?

その前に、参加費の徴収です。
育人は妹からのコイン貯金をもらってここに来ていました。貧乏くさい様子に周りの学生からは嘲笑が。しかしそこで、先ほどの短髪女性が「うるさいな、お金はお金」と発言して収めます。あれ?もしかしていい人?

彼女の名前は木崎香留。
その後のシーンで、香留が怒っている理由が分かりました。彼女は育人に怒っているのではなく、柳田のファッションショーを台無しにした全員に怒っているのでした。柳田を尊敬していることが分かります。

あのアクシデントの中で脅威の力を見せた育人のことを真正面からねじ伏せたいという香留。先ほどのお金の話といい、不器用なほど真っ直ぐなタイプと見受けられました。

真正面から育人をねじ伏せたいと言った香留。この発言は柳田の窮地を救った育人の実力を評価している裏返しとも言えそうです。
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一方の育人。参加費を使って材料の生地を選べという指示にホッとします。参加費は1万円。そのうち5千円をほのかからもらってきた。5千円だけ制作に回せば、妹にお金が返せる。お金に余裕がない中やってきた育人にとって、生地をうまく使いながら(節約ともいう)服を制作するのはお手の物。これは自分向けの課題では……?と思います。彼は安い余り布を購入し、パッチワークの洋服を作ることにしました。

が、実際に構想したパッチワークの服は……?画面には出てきませんでしたが育人にとって納得のいくものではなかったのでしょう。焦る育人。予選は2日間。明日までに構想を練り直さないと……!

ストイックすぎる千雪の日常生活!すべてはハンディを乗り越えるため

そこで育人は千雪を頼ります。今回のテーマである、モデルのセイラはどんな人物なのかを知ろうとしたのです。

セイラはモデル兼タレント。テレビでは天然キャラとして定着しており、マイペースな発言が人気。しかしモデルとしての表現力はものすごく優れていると千雪は説明します。女優のような微妙な表現の違いでデザイナーが服に込めたメッセージを見る人に伝える……この表現力によって、171センチという、モデルとしてはハンディがある身長をカバーしていると。そう、身長が低い千雪にとって、セイラはまさに自分が目指す姿だったのです。

それにしても、初めて千雪の家を訪れた育人ですが、薄着で無防備な千雪にドギマギしちゃいます!
一方の千雪は、東京コレクションで裸というかアソコを見られて以来、かなり心を許しているのか何も気にしていない様子です。

ハイヒールを履いてトレーニングをこなす千雪。偉そうな性格が目立ちますが、その裏付けとなる実力・努力があります。
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しかしそれ以上に驚いたのは、千雪の日常生活。彼女は家の中でもハイヒールを履き、廊下を一直線に歩くようにしていました。テレビを見ながらもトレーニングを欠かさない彼女。育人にとっては驚きの連続でしたが、千雪にとっては当たり前のことのようです。

千雪が低身長というハンディを乗り越えるため、想像以上にストイックに取り組んでいたと知った育人。
勇気とアイディアをもらって千雪の家を後にするのでした。

努力と才能、どちらが大切?

才能があれば、目的地まで早くたどり着ける

人間、努力が大切なのか?それとも才能が大切なのか?そういうことを考えたことは誰しもあるかと思います。

私が見てきた答えは「両方大切」。……すみません、ありきたりで。でもそうとしか言いようがない。

そもそも才能ってなんでしょうか?
私は、目的地までのステップを素早く乗り越える力だと思います。

これは私個人の体験に基づくもので恐縮ですが……私は趣味でゴルフをしています。ただ、やったことある人なら分かると思うのですが、ゴルフは難しい。真っ直ぐにボールを飛ばす、ただそれだけのために何年もかかってやっとできたかどうか。

でも現在活躍するプロは、多くの場合子供のときから真っ直ぐ飛ばすことができたとインタビューで語っています。つまり、体の使い方や道具の扱いをすぐに習得できる。よって、一番の基本である真っ直ぐ飛ばすことがすぐにできていた。なので、次の技術的なステップにすぐに進むことができるのです。

最初のステップに何年もかかってしまい次のステップに進めない人と、最初のステップをすぐに習得して次のステップに進める人。
当然、結果が出るのは後者です。このように目的地に向かうためのステップを進む際のスピードの差が才能だと思っています。

そして重要なこととして、才能があり早く結果が出せると「あ、これ楽しいな」と感じ、どんどんと難しいことにトライしていく意欲が湧きます。結果、よりよい結果を出すことができるのです。

才能のない人間はそのよりよい結果に行き着くまでにかなりの時間がかかってしまう。多くの場合、結果が出ないことに苛立ち、飽きて、やめてしまうでしょう。

ここが大きな差だと思います。

努力がなければ、高い壁は超えられない!

じゃあ才能だけあればいいのか?と言われればそれも違うと思います。

先ほど私は「ステップ」という言葉を使いました。そのステップは最初は簡単で、だんだんと難しくなっていくのが普通です。突き詰めれば突き詰めるほど、素人目には分からない細かい、けれども大きな壁を持ったステップが現れる。そしてそういうステップを越えるには、いかなる才能の持ち主でも努力しないと難しいものです。

同じ才能があった人がいたとします。途中まではお互いステップを楽々越えていける。でも途中から難しいステップが増えていく。その中で、努力ができる人は一個一個クリアできるでしょう。しかし努力しない人は越えられない。一つ一つは小さな違いかもしれませんが、積み重なると最終的な結果に大きな差が出る。これが努力も必要、と私が思う理由です。

そしてここが重要ですが、才能を支える技術の土台には、地道な反復練習が必要なことがほとんど。スポーツ選手なら基礎体力、勉強だとしたら単語を覚えたり、計算トレーニングをしたり……これを怠ってはせっかくの才能も開きません。

千雪は低身長というハンディを努力できる別の方法で克服しようとしています。その頑張りが視聴者の心を打つ!
©猪ノ谷言葉・講談社/ランウェイで笑って製作委員会

作中の例で見てみましょう。
千雪は日常生活からヒールを履き、真っ直ぐ歩く訓練をしています。これは途方もない努力です。嫌になることもあるでしょう。でも彼女は足が傷んでもそれをやめようとしない。この継続力はものすごいことです。

千雪は身長が低い。モデルとしての才能がないと言われる最大の理由です。しかし彼女は、それ以外のスキルを完璧に身につけるために努力をしている

仮に身長の高いモデルがいたとします。その点については才能がある。しかし努力をしなければ、千雪が身につけたような表現力は身につかないでしょう。

才能があっても簡単には目的地にはたどり着けない。
逆に才能がなくても、別のアプローチを使って目的地にたどり着くこともできるかもしれない

本作のキャラクターたちは試行錯誤しながら、自身の目的地=夢を実現しようとしています。そしてそのためには、努力が必要だという厳しいメッセージも発しています

人間、思っていてもなかなか努力はできないものです。だからこそ、困難があっても頑張って努力する育人や千雪が眩しく見える。それを受け止めて元気・勇気をもらい、「明日も頑張ろう」と思えたとしたら、それは本作が素晴らしい作品である証拠だと思います!

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