百貴のイドの中で飛鳥井木記のイドに飛び込んだ酒井戸。
そこには、酒井戸ではなく秋人としての彼がいました。さらに記憶がある上に、椋が殺される、3年前の状態で……!
夢と現実が入り乱れる第9話、この記事では、明らかになってきた木記の不思議な「能力」を中心にして、現実世界の事件を徹底的に考察していきます。
長文でしかも画像少なめですが、最後までお読みいただければ嬉しいです!
※アイキャッチ画像ならびに本文中の画像は、 ©ID:INVADED Society様公式HPより引用しています。
これは夢か?秋人、3年前に飛ぶ
秋人の前にいたのは、死んだはずの娘と妻だった
百貴のイドから、さらに飛鳥井木記のイドへ入った酒井戸。
そこでは、酒井戸ではなく秋人としての姿がありました。しかも、酒井戸は記憶を失っているけど、この世界の秋人は記憶があります。3年前の事件、蔵、ミズハノメ、百貴の逮捕とイドへの突入、そこからのさらなるイドへの突入。全ての記憶がありました。
そしてそこには、愛する妻と娘の姿が。この世界は架空のミズハノメが作ったでっちあげの世界。同時に、娘の椋が殺害されるより前、3年前だと悟る秋人。
穴井戸に宣言した10分というタイムリミットが気になるものの、この世界でできることをしようと決意します。
ちょうど世間は、タイマンなる謎の連続殺人犯の話題で持ちきりでした。秋人、百貴、松岡らが所属していた警視庁捜査一課も、タイマンのことを必死で追っています。
しかし今の秋人には記憶がある。この時点で何者かも全く不明なタイマンのことも知っている。
秋人は百貴と共に、まっすぐにタイマンこと勝山伝心の家に向かいます。ここがタイマンの家だ、と言うとひどく驚く百貴。当然です。この時点ではタイマンのことは警察も掴めていないのですから。
ちなみにこの世界でも、秋人は百貴に敬語を使っています。現実世界では秋人が疲れ果てて年を重ねたように見えましたが、百貴のほうが先輩だったんですね。
勝山に挑む秋人!3年前の悪夢を振り払えるか
単身、勝山の前に姿を現す秋人。この時点で勝山は、自身の犯行はまだ全く警察に掴まれていないと信じており、秋人の来訪にも余裕があります。しかし秋人は未来の記憶を持っている。その上で、秋人は勝山を挑発しまくった上で、タイマン勝負を挑むのです。
勝山は上背もあり、筋肉もすごい。秋人との格闘戦では圧倒的な力を見せつける勝山。秋人は骨を折られ、ボコボコにされて激しく流血します。
しかし秋人は迷わず拳銃を使い、勝山の足を撃ち抜いた。そこから形勢逆転!……とまではいかず、やっとイーブンという感じに。
勝山は格闘技のテクニックを駆使して、手負いの状態ながらも秋人をさらに追い詰めます。ですがさすがに拳銃を使う秋人には勝てません。秋人は倒れ込んだ秋山のマウントを取り、顔面を滅多打ちにして殺害。勝利の雄叫びを上げます。

©ID:INVADED Society
「なんてことをしてくれたんだ!」と混乱しながら怒る百貴。しかし秋人は地下の闘技場へ行くよう依頼します。半信半疑ながら百貴がそこへ行くと、そこには勝山に撲殺寸前だった木記が……!
木記は勝山の最後の被害者だったはずですが、この世界では若干順番が前後しているようです。
かえるちゃんそっくりの木記。そして、連続殺人犯……?!
その晩、秋人は木記の病室へ車椅子で向かいます。
そこで秋人は驚きます。木記の姿が、かえるちゃんにそっくりだったことに。しかしこの時点ではまだミズハノメは存在しません。木記も当然、ミズハノメがどう、と言っている秋人の言葉の意味が分かりません。
そこで秋人は、勝山の姿を見ます。「いつもの夢みたいに無抵抗だと死にますからねぇ!」と悦びに満ち溢れた勝山の姿。驚いて反撃する秋人。しかしそこには勝山はおらず、木記の病室のままだった。これは、一体……?
呆然とする秋人に木記は説明します。自分は自分の思っていることが近くの他人に伝わってしまうのだと。そんなことあるのか、と驚く秋人。
するとさらに驚くべきことが。病室に向かってくる足音。木記はそれを「今夜私を殺す人です」と平然と言います。そこに入ってきたのは赤いツナギを着た男……これまでの作中では出てきませんでしたが、おそらく蔵ができてから逮捕したであろう連続殺人犯、カワハギこと園田均がいたのです。
点滴用のハンガーを使い、園田を一撃する秋人。園田は「この夢にいるということは俺たちの仲間、今夜は俺の晩だろ!」と意味不明なことを言い、そして消えます。
またしても驚く秋人に、木記は説明します。あなたが彼に衝撃を加えたから、彼は起きたのだろうと。さらに彼女は続けます。私の夢に、眠っているあなたが入ってきたと……。
謎だらけの木記に、秋人が迫る!
夢で殺人犯を呼び寄せ、殺される木記
そこで秋人は目を覚まします。
どうやら勝山にボコボコにされ、1日以上眠っていた秋人。そこには、椋と綾子がいました。勝山に殺された椋。それに絶望して自害した綾子。しかしこの世界ではそうなる前に秋人が勝山を殺した。椋の姿を見てホッとする秋人。
秋人は再び、木記の病室へ向かいます。
そこには、目を覚ます前の木記とは異なり、勝山に殴打され傷だらけになった木記の姿が。
昨日の夢は何だったのか?いや、今この世界自体が現実ではないんだが……と混乱する秋人。
しかし、なんとか冷静に現状を把握しようとします。
そんな秋人に、木記は説明します。
昨晩、秋人は木記の夢に入ってきた。さらに、そこで木記の心が伝わってしまった。自分には昔からそういう力があるのだと言う木記。
そして木記の夢に入ってくる男は、木記を酷い方法で殺す。それはあくまで夢の話であり、木記は殺されると目を覚ます。実際の犯行が行われたわけではありません。しかし、木記には夢の中で殺された際の衝撃や痛み、苦しみが残ったまま目を覚ます……それを木記は何度も何度も繰り返してきた。
これは悪夢です。悪夢以外の何物でもありません。そしてその残酷なイメージも、秋人は受け取ってしまい苦しみます。
木記は言います。最初、夢に入ってくる男は1人だった。しかしその男が他の男を呼び、自分は何人もの男に夢で殺されることになった、と。
そこで秋人は理解します。その最初の男こそが、帽子とステッキの男……ジョン・ウォーカーだと……!
木記を救おうとする秋人だが……
俺があなたのことを楽にしてあげますよ、と言った秋人は、その足で園田の住む工場へ向かいます。
警察官である秋人の来訪にひどく驚く園田。この時点で園田は、夢の中で木記を残忍な方法で殺しているものの、現実世界で殺人を犯しているわけではない。だが秋人には記憶がある。牢屋で園田と一緒にいた記憶が。
園田は「夢の中で遊んでいるだけだから法律は破っていない」と言います。さらに、秋人に向かってステッキ野郎……J・Wの知り合いか?とも。
そんな園田に向かって、秋人は憎しみを込めて言います。今から木記とJ・Wについて話を聞く。さらに、お前がどうして人の顔を剥ぐ殺人願望を持っているのか、なぜお前は自分の顔を剥げない弱虫なのか……と……!
その晩、秋人はまた夢を見ます。
バスタブで自分の手首をカッターで指し、血まみれになった木記の姿を……!
しかしこれは夢だった。またしても木記の夢に入ったのか……と理解する秋人。
そこには綾子が立っていた。眠れている?と聞く彼女に、もうずっと眠れていない、と答える秋人。きっとそれは、椋が殺されてから独房に押し込まれた、現実での話なのでしょう。
しかしこの世界の綾子は沈痛な表情で「睡眠は本当に大事なんだから」と言います。そんな彼女を、愛おしそうに抱きしめる秋人。
その頃、園田は1人、工場で首を吊って自殺していました。
衝撃と謎だらけの第9話はここで終わりました。
彼女こそが物語のキー?飛鳥井木記を徹底考察
自分の思考を他者に伝えてしまう、木記の「能力」
いやはや、謎と衝撃だらけの第9話でした!
初回に視聴した段階では「えっ??」と思うばかりで、一体なにを書けばいいのか……と戸惑った私。時間の問題もあり、第10話を見てからまとめていこうかと思いました。
しかし繰り返し視聴したことで、木記について重要な情報をいくつも得ることができました。そこから広げた考察を、以下に書いていこうと思います。
まず木記は、他人へ自分の思考を伝えてしまう能力があります。
さらに、誰かの夢が木記の夢に入ることもできると言います。
その夢の中で、木記は殺される。それも残忍な方法で。
殺されたとき、木記は夢から起きる。殺された衝撃や痛みを現実に持ちながら。
木記がこのような能力を持っている前提で、現実世界の事件を追ってみましょう。
私が書いた第8話の木記についてのまとめも有益になりますので、そちらもご参照ください。
夢の中で殺される木記。最初に殺した男、それがJ・Wだった
木記は子供のときから不登校だった。それは、自分の思考が周囲に伝わることを知り、他人との関わりを避けていたためでしょう。その能力ゆえに親からも拒絶されていた。子供にとってそれは絶望でしかありません。
夢の中に入られる能力もあった木記。
最初にその夢に入り、木記を殺したのはJ・Wでした。これがいつからなのかは不明ですが、木記が自殺未遂を起こした18歳(作中だと6年前)からではないかと思われます。
J・Wは残忍な殺意を木記に向けたばかりではなく、そうした思考を持つ後の連続殺人犯たちを木記の夢に呼び込んだ。J・Wに呼び込まれた後の連続殺人犯たちは、夢の中で木記を何度も殺害し、そこに悦びを感じていた。一方の木記は夢の中で何度も殺される苦痛から、自殺未遂を複数回繰り返している。
こうした木記と連続殺人犯の関係は、3年前まではあくまで夢の中だけの話です。現実の世界の連続殺人犯たちは、殺意はあるものの殺人を犯していたわけではない。
しかしそこで3年前、初めて現実世界の木記に具体的なアクションを起こした人物がいる。それがタイマンこと勝山だった。
現実世界では、勝山は木記をターゲットにするまで、椋たち6人を殺害している。
J・Wに誘われ木記を殺した勝山は、自分の持っていた殺意を増幅させて、夢の中だけに飽き足らずに実際に現実で殺人を犯すようになったのでは?と予想されます。さらにはとうとう木記にも手をかけた。ただ殺すだけではつまらない、反撃を受けた上で殺したいという欲望から。これが現実世界の3年前の話。
しかし現実では勝山が木記をターゲットにした際、彼は秋人に銃殺されています。
木記は百貴が救出したものの、行方不明になっています。
3年前から現在まで、木記の夢へ入り込んでいた連続殺人犯たちが、木記が行方不明になるより以前と同様に、夢の中で木記を殺害していたかどうかは現時点で不明。
ただ、3年前に木記を夢の中だけで殺していた連続殺人犯たちが、木記の行方不明後に、現実世界で殺人事件を犯すようになっている。
ここから、木記を夢で殺せなくなった連続殺人犯たちが、夢の中で殺意を向ける相手がいなくなり、とうとう現実世界でその殺意を人々に向けるようになった……という予想が成り立ちます。
以上からJ・Wは、直接的に連続殺人犯の深層心理(=イド)に影響を与えたわけではないことが分かります。
実際には行動しないながらも、残忍な殺害願望を持っていた連続殺人犯たち。J・Wは彼らを木記の夢に呼び込み、殺人の夢を見させることで、その殺意を増幅させていった。J・W⇒木記⇒連続殺人犯たち、という構図が成り立ちます。J・Wのイメージが全員同じなのも、J・Wが木記の夢に同じ姿で登場したからでしょう。
また、秋人のイドにJ・Wがいなかったことも、ここから理解できます。3年前時点では、秋人は木記の存在をほとんど認識していない。秋人にとって木記は、復讐のため訪れた勝山の家にいた被害者の1人という関係です。木記の夢を通じてJ・Wから影響を与えられるということもなかった。だから秋人のイドにJ・Wはいなかった。
木記、百貴、ミズハノメの関係が焦点か?
木記とミズハノメは関係がありそう。では百貴は?
となるとますます謎なのは、百貴と木記、ミズハノメの関係です。
現実世界で百貴は秋人が勝山を銃殺した際、木記を救出しています。おそらく、その際に百貴も木記の思考を受け取って、その能力を知ったものと思われます。
一方、百貴は現実世界で木記の居所をつかめていない。それは第7話、聖井戸が木記のイドを見つけた際に「ずっと探していた」と呟いていることから分かります。
ミズハノメと木記には明らかに関係があるように思われます。
まずかえるちゃん、彼女は木記にそっくりです。
また、「殺されたら夢から覚める」という彼女の言葉と、かえるちゃんが死んだところからイドがスタートする点は、相当に一致するものがあります。
ただリアルタイムでミズハノメの運用に木記が利用されていたとしたら、百貴の「ずっと探していた」発言とは矛盾する。百貴はミズハノメの運用責任者ですから、ミズハノメの運用に木記が利用されていたとしたら、所在を知っていることになります。
その百貴の自宅には、ミズハノメの開発者である白駒の遺体がありました。また、自宅の部屋に、百貴の殺意も残っていました。
このことから、白駒は木記の力を知りミズハノメの開発に利用したが、そこで百貴と何らかのトラブルがあり、殺害された可能性があります。百貴は木記を助けようとして白駒に手をかけたのかもしれません。そしてその際に何らかの理由で、木記が行方不明になったという予想が成り立ちます。
しかしそうなると、百貴はミズハノメが木記と関係があると知りつつ、ミズハノメを運用していたことになります。そう考えると、百貴と木記の関係は純粋なのかグロテスクなのか……なんとも言えません。
木記を介して火花を散らしている?百貴とJ・W
百貴自身は木記の夢に入ったのか?
ここは現時点で不明です。仮に入っていたとしたら、連続殺人犯たちのことを知っている可能性もあり、後に実際に連続殺人を犯す犯人たちの捜査はもっと楽になったでしょう。それに木記の夢に入れるのは連続殺人犯にもなりうる殺意の持ち主です。百貴にそうした思考があるかどうかは分かりません。
仮に百貴がJ・Wだとしたら、J・Wは連続殺人犯たちを木記の夢に誘っており、連続殺人犯たちのことを詳しく知っていることになる。そうなると、百貴が行ってきた捜査との整合性が取れなくなります。
このことから「百貴はJ・Wではない」という、私の従来の予想を補強することができます。
逆からアプローチすると……百貴は木記の能力を知っていると思われる。ミズハノメが木記の能力と関係していることも知っている可能性が高い。
つまり、百貴は連続殺人犯たちが見るJ・Wが、木記を通じて共有されていることを知っているのではないか?と予想されます。
となると百貴が木記を探していたのは、彼女を通じてJ・Wの正体を突き止めようとしていたのではないかと考えられるのです。
そしてその動きを知ったJ・Wが百貴を牽制するため、富久田たちに仕掛けたカメラのアクセス履歴を残したり、コスチュームを自宅に忍ばせたりして警察の目を百貴に向けさせた、という推理が成り立ちます。
木記を探していた百貴。
ミズハノメを使って連続殺人犯たちを追っていた百貴。
J・W逮捕に熱意を燃やしていた百貴。
それは、苦しい思いをしてきた木記を救いたいという百貴の正義感であったと、今は思いたいところです。
本作を徹底的に楽しんでます!(2週遅れだけど……)
いやはや……視聴から2時間かけて、やっとここまでたどり着けました。
第9話を最初見たときは「???」しかなかったし、なにを書けばいいのか?とかなり悩みましたが……ブログのおかげで(合っているかどうかはともかく)本作とここまで向き合い、徹底的に考えることができました。それはつまり、単に視聴しているだけでは味わえなかった本作の醍醐味を、とことんまで楽しんでいるとも言えるかなと思います。
自身の怠慢もあり現状ブログは2週間遅れ……すでに第11話も放映されている中で、第9話を基にした予想をつらつらと書くのはちょっと滑稽ではあります。散々書いてきたことはすでに明らかになっているはずですからね。
でも私自身は、この記事を書き終えてすごく充実感を感じています。ブログ始めてよかったな、おかげで本作をとことんまで楽しめているな、と今ちょっと思いました。













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