新学年になり、部員勧誘をしていたみらたち。そこへさっそく1年生が加入!
後半では、以前出てきたきら星チャレンジをめぐる難しい展開も……?
いよいよ2年生編突入!
※アイキャッチ画像ならびに本文中の画像は、©Quro・芳文社/星咲高校地学部様公式HPならびにTVアニメ「恋する小惑星」公式ツイッター様アカウントより引用しています。
新入部員の発言に戸惑う、みらたち先輩勢
さっそく新入部員のナナとチカ登場!
さっそく部員勧誘を始めたみらたち。だけど、決められた場所でなかったり申込みのない勧誘は禁止……ということでいの先輩に止められてしまいます。
しかしその熱意も、地学部存続のため。地学部は現在3年生1人、2年生2人。みらたちが卒業した後も部が存続するように新入部員を増やしたい。みら、副部長らしくちゃんと部のことを考えているようです!もっとも、部員を増やして部費を増やし、いい機材を買いたいという思いがあるのも事実なようで……(笑)
なお、このシーンですずが大胆に髪を切り落としたことが分かります。失恋したら髪を切る、というのは以前はよく言われたもの。すずのイメチェンは、みさに本命チョコを渡したシーンの答えなのでしょう。前回見た通り、彼女は自分の気持ちをうまく隠してしまうタイプ。笑顔の裏に悲しい思い出があるのは間違いなさそうです。
ということで改めて部員勧誘を……と思ったら、いきなり1年生が2人登場!
入部してきたのは七海悠(ナナ)と櫻井千景(チカ)。前回のラストシーンで見た2人が、予想通り入ってきてくれました。
チカは、姉の美景から地学部のことをよく聞いていたようです。姉は楽しそうに話していたと言うチカ。美景、やっぱり地学部のことが大好きだったんですね。
なおチカ自身は、美景とは性格が全然異なり、ツンデレではありません(笑)声は大きくないですが、割とよく喋ります。見た目は美景によく似ており、いの先輩はなんとも嬉しそう。地質班希望で、パワーストーンや占いといった方面も強いようです。
地学部の問題意識は不十分?
そしてナナ。彼女は文化祭で地学部の展示を「不十分」と言い放っていました。その理由は、地学部の活動が問題意識を持っていない、人の役に立つ方向に向かっていないから。自分はもっと人の役に立ちたいと言うナナ。意識高い系の後輩の登場に、みらたちは戸惑います。
そんなみらとあおの元に、国立天文台から郵便が。去年その存在を知った、きら星チャレンジの募集要項を取り寄せていたのです。参加条件は「星や宇宙に対する思い」というテーマで小論文を書くこと。参加可能なのはたった7人。みらは不安が先行しているようですが、あおはいつも頑張っているのだから、とみらを励まします(嗚呼、これは後の展開へのフラグだったのか……)。
星や宇宙に対する思い……そのテーマについて考えていたみらは、昨年あおと出会ってからのことを思い出し、その流れで新歓BBQをやろうという話になります。もっとも遠藤先生はすでに週末を抑えていたようで(笑)さすがです。
BBQをやると知り、のんきな人たち……と思うナナですが、マシュマロ焼きがやりたいと答えます。部室のシーンでもすずのお菓子が美味しかったと熱く語るあたり、可愛いところもあるのかな、と思うみらたち。
ということで気合を入れて準備開始!
したものの、当日は雨……でも遠藤先生が屋根のある公園に場所を変更してくれたので、決行となりました。先生の気合の入りようがすごいです(笑)
人の役に立ちたい……ナナの強い思い
ナナと気象、忘れられない苦い思い出
新学期最初のイベントが雨だなんて……とつぶやくあおですが、いの先輩はてるてる坊主をたくさん作って晴れるよう祈りました。いの先輩、相変わらず可愛い!もっとも、BBQそこのけでてるてる坊主を作る先輩たちを見て、なんとも言えないゆるさに1年生2人はちょっと呆れ顔です。
雨の中、BBQは順調に進みます。雨の中ごめんね、と言いながら、みらは悠にナナと、千景にチカとさらりとあだ名で呼びました。一瞬戸惑っていた1年生2人。みらの何気ない距離の縮め方、相変わらずいい感じですね!
肉を美味しそうに食べる部員たち。これで雨でなければ……と思うところですが、ナナはあと1、2時間ほどで晴れると言います。気象予報士か?!と思いきや、単なるスマホの気象予報サイトで見ただけとのこと。
その流れの中で、なぜナナが気象分野をやっていきたいのか、人の役に立ちたいと言うのかが明かされます。叔母の家が洪水で床上浸水してしまったという経験を持つナナ。洪水の際、自分はなにも役に立てなかった。役に立ちたい……だから気象を学習し、人の役に立てるようにならなければと言います。単なる意識高い系ではなく、しっかりとした裏付けがあったんですね。
そんなナナに、チカがブルーレースアゲート(空色縞瑪瑙) をプレゼントします。無理はするな、というチカに、無理なんてしてないと言うナナ。でも眉間にシワが寄っていることを、チカは見ていました。ちょっと恥ずかしそうにするナナ。
さらに、気象だけじゃなくて天文だって人工衛星、地質だって地震予測などで人の役に立つんだ、と他のメンバーは言います。
すると、ナナの(スマホの?)予報通り、雨が上がりました!
さらにそこに、虹が!いや、虹ではなく環水平アーク!これは虹のように見えますが、アーチ状ではなく水平状になるのが特徴。珍しい現象だとナナは言い、興奮した様子を見せます。
その熱く語る様子を見ていた遠藤先生が、ナナに言います。人のためを思って勉強するのはすごいこと。でも面白いって思う自分の気持ちも大切にしてほしいな、と。そんな考え方もあるのか、と思ったのでしょう。ナナはちょっと不意を突かれたような表情を見せました。
すずの作ったバームクーヘンを頬張る一同。一方、マシュマロは黒焦げに……?ナナが焼いたもののうまく行かなかったようで。チカの「焼きすぎ」というツッコミに恥ずかしそうな顔を見せるナナ。さらにその後の天体観測もあって、一気に距離が縮みました!
きら星チャレンジみらは合格!一方あおは……
その流れで、みらとあおがきら星チャレンジに向けて頑張っていると知る1年生2人。それを知ったチカは、2人の運勢を占います。出てきた結果は「孤独だけど行動を起こし前進するべし」……?
その占いは当たってしまいました。きら星チャレンジ、みらは合格するもあおは不合格になってしまいます。あお以上に落ち込むみら。うう~ん、この展開、モンロー先輩と美景の大学受験のときと同じ流れですね……。
しかしそこに、「先輩」の心強い励ましが!チカが美景に電話をしてくれたのです。狭き門を通過したのにウダウダしてる暇ないでしょ、と喝を入れる美景。得てきた知識は共有できる、と言うモンロー先輩。
さらにチカからも、「孤独を感じることもあるが、目の前の道は新しい局面に差し掛かっており、古い価値観を捨てて直感を信じて進め」と占いの言葉が。
でもみらの気持ちはまだ整理できません。夜、家であおの前で、一緒に行きたかった、と涙するみら。彼女の、あおと共に小惑星探しをするという強い思いが伝わってくるシーンです。グッと来てしまいました。
そんなみらを、あおは励まします。いつものみららしくない、みんなの言う通り前に進まなければ、と。あおの力強い言葉に、みらはあおがたくましくなったと感じた様子。もっとも、そのあおは1人になったらため息をつきますが……。
時間は進み、きら星チャレンジの日がやってきます。
引率の遠藤先生とともに、灼熱の石垣島に到着するみら。
と思ったら、そこにあおが駆け寄ってきて……
ちょっ、えっ、なんでここにあおが?!驚くみらと遠藤先生。
第10話はここで終わりました。
意識高い系?いや真面目系?七海悠登場!
アニメで代替わりを描くきらら系作品は珍しい?
代替わりした地学部。無事に新入部員も入ってきてくれました。
きらら系作品で、1クールの間に代替わりするところまで描くのは割と珍しいように思います。馴染んだ3年生キャラがフェードアウトしてしまい、視聴者が変化についていけない場合がありますからね。
実際、本作もこれまでの展開を見る限り、3年生引退で区切るという選択肢もあったように思います。モンロー先輩とか深堀りできるキャラクターもいますしね。
ですが、代替わりしたおかげで、BBQをまたやる展開になりました。第2話で交わした会話を、今度は後輩たちとする……いい感じに時間が流れているんだな、先輩になったな、とちょっと感慨深いものが。いい感じの構成だと思います!
ナナの「不十分」発言は、地学部ではなく自分のこと?
さて、今回はナナこと七海悠を見ていきましょう。
ナナは気象に関する知識を得て、人の役に立ちたい、立たなければと強く考えています。その理由は、叔母の家が洪水の被害に遭ったから。
このへんの展開、かなりリアルですね。なにせ近年、日本は秋口になるとほぼ毎年大雨に見舞われ、大規模な洪水が発生しています。作中でナナが思い出していたように、洪水被害に会うと家の中はハンパなく臭くなるらしいです。汚水、泥土が大量に流れ込んでくるわけですからね……
口調、雰囲気からしてもともと真面目な子だったであろうナナが、そうした経験から人の役に立ちたいと強く決意した理由がよく分かります。
一方、ナナは当初、地学部の活動が不十分だと口に出してはっきり言っています。これはみらたち先輩の面々を見下している……訳ではなく、自分自身に対する物足りなさから出てきているように思われます。
人の役に立ちたい。でも自分にはその実力がない。もっと勉強をしなくては……そんな焦りのような思いが先走って、地学部の活動に目的意識がないと言ってしまったのでしょう。
人の役に立つ……素晴らしいことです。それに向けて頑張ることも、とてもよいことです。
でも、人の役に立ちたいというだけでは、人間なかなか続かないもの。ましてやナナのように気持ちだけが先走っては、どこかで息切れしてしまうこともあります。
いい仲間に巡り会えたナナ。彼女の成長をもっと見たい!
そんな彼女に、遠藤先生はアドバイスを送りました。
「面白いって思う自分の気持ちも大切にしてほしい」と。
気象は奥が深く、今回見た環水平アークのような興味深い現象もたくさんある。そうしたものを自分の中で取り込んで、焦らずに一歩一歩進んでいけという先生のメッセージなのでしょう。うーん、遠藤先生、相変わらずいいところでいいこと言います!
遠藤先生だけではありません。環水平アークを熱く語るナナの姿を、地学部員たちは決してバカにはしません。やりたいこと、進みたいことをみんなで応援する……そういう雰囲気がこの地学部にあることは、これまでの話でも見られました。また、先走りがちなナナを、チカはタイミングよくツッコミつつ、いいペースに戻しています。
いい友達、いい先輩、いい先生に巡り会えたナナ。
話数的にアニメで彼女の今後を見る展開にはなりにくいかもしれませんが、ナナが地学部のメンバーたちと成長していく姿をもっと見てみたいですね!
完全なる蛇足。異常気象⇒地球温暖化と言えば……
ナナが問題意識を持つ異常気象の原因は、地球温暖化にあると言われています。そして地球温暖化というと、この人を思い出すオールドファンは多いのでは……(笑)
映像の作品は「Strawberry Panic」。百合ものが流行りだした2006年に放映されています。今見るとさすがに少し古い感じがしますが懐かしい!いやでも、このシーンだけ切り抜くとホントなんの作品か分からんぞ、これ?(笑)かなりガチンコな百合アニメなんですけどね、これでも……。
ストパニが放映された2000年前半時点では、異常気象と地球温暖化とCO2の関係は常識と言われつつも、さまざま議論されていました。ショートカットのキャラクター、剣城要が言う「常識を疑え」発言はここから来ています。作中では、自分が敵だという常識を疑え、との文脈からこのセリフが出てきました。アニメ史に残る迷ゼリフと言えましょう(笑)
ただ現在だと、これらには強い関連があるという認識のもと、CO2削減は避けて通れない課題という流れが世界的潮流かなと思います。
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