陸生たちの人間関係や人生に進展があるような、ないような展開を見せつつ第6話まで来た本作。
今回は、また新たなキャラクターが現れます。それも、まるで嵐のような……?
どんな人物なのか見ていきましょう!
※アイキャッチ画像ならびに本文中の画像は、©冬目景/集英社・イエスタデイをうたって製作委員会様公式HPより引用しています。
一晩だけのはずが……チカ、榀子と晴を大いに誤解させる
第6話のストーリーまとめ!
カメラ雑誌を家で眺める陸王……の家に見覚えのない女が?!
この女子の名前は柚原チカ。陸王の元カノで、家賃滞納で家を追い出されたため、一晩だけと泣きついて陸生の元に転がり込んできたのです。
高校時代から多くの男子と浮名を流してきた彼女。今現在も木ノ下曰く、バンド界隈では彼女がいるグループは必ず色恋沙汰で揉めると有名なようで……?ただそんなチカは翌日、約束通り家を出ていきました。
その日の午後、榀子の家でビデオの配線をしていた陸生。なんのかんのでこういうことをよく手伝っているようで、榀子に感謝され陸生はまんざらでもありません。
ところが!家に帰るとチカがまたいたのです。ピアノのバイトを決めてきたというチカ。バイト代が入るまで1ヶ月ほど居座られせてくれと頭を下げます。たった4ヶ月で振ったくせに元カノ面してずうずうしい……と思いつつも、陸生は押し切られて彼女を家に置くことに。
そんな中、陸生はまた風邪でダウンしてしまいます(またと言っても、作中の時間軸では半年近く時間が経過していますが)。でもチカがいたおかげで看病はバッチリ!こういうときに誰かがいると心強いですね~。
しかし!そこで修羅場発生!!同じ日、飲み会で同僚に恋バナをして冷やかされた榀子、膨れ面で向かったのが陸生のバイト先のコンビニでした。そこには晴もいて、風邪の話を聞いた2人は陸生の見舞いに家に向かいました。
結果、チカと鉢合わせた2人は目を点にして驚き、すぐに辞去。見知らぬ女とよろしくやっていた、としか2人には思えないシチュエーションです。晴はプンプン怒っていますが、榀子は付き合っているわけでもないし、と理解ある態度を取っています。
翌日、快復してから2人の来訪を知った陸生はorz(笑)しかもすぐにコンビニに晴が殴り込んできて、ビールケースを投げつけらてしまいます。空でもこれは破壊力がある……陸生、風邪から快復したら今度は怪我?(笑)
さらに榀子の家で待ち伏せると、榀子は前日同様、笑顔で一見理解ある言葉を口にしながらも、実は激おこだったことが発覚……!
もっとも、榀子自身自分の感情に整理がついていないようで……翌日、陸生のアパートを訪れるも中に入れずまごまごする榀子。
彼女はそこでチカと鉢合わせしてしまいます。逃げようとしますが、チカは家に上げて自分と陸生の関係を誤解だと釈明します。昔から人がいい彼なら頼めばなんとかなると思って上がりこんだ、それだけ、と。
複雑怪奇になってしまった人間関係に陸生は頭を痛めますが、その夜家に帰るとチカはいません。バイトから本採用になったチカは陸生の元を去っていったのでした。
嵐のように過ぎ去ったチカに、言葉では怒りながらもちょっと笑顔?
ここで第6話は終了します。
4ヶ月は長い?短い?榀子の心の変化
第6話の名ゼリフ・迷ゼリフ!
なりたいでなれるような甘い世界じゃないしな(陸生)
チカと食事中、カメラマンになりたいのかと聞かれた陸生は、このセリフで答えました。
陸生がこれまでカメラが好きであることは作中何度も出てきました。第5話では写真コンクールにも参加しています。とはいえ陸生自身、それでやっていこうという決心はなかなか固まらないようで……
写真ギャラリーのバイトも今後にはつながらないだろうなと薄々感じている様子。この辺、自身の写真家活動について悩み、大きな一歩を踏み出した第5話の航一とはだいぶ差がありますね。
作中の時間軸だともう2年近くフリーターの陸生。さすがにそろそろ動き出さないとまずそうだし、フリーターでは榀子も振り向いてくれないのでは?(笑)ギャラリーの専務からもっと写真に携わる仕事に移るよう指示された陸生。これをきっかけに本格的に写真家への道を踏み出すのか?
これからだもん、前向きになるって決めたんだから(榀子)
飲み会で恋人いない歴=年齢であることを冷やかされた榀子。これまでにないコミカルな表情を見せましたが、その帰り道でつぶやいたのがこのセリフです。
言うまでもなくこのセリフは重要です。ただ時系列や前後関係を考えるとより深くなってきます。榀子は夏に帰省した際、亡き湧への思いに一区切りをつけました。第5話でもその心情を口にしています。もっとも、第5話は秋で、第6話の季節はすでに冬。あれから4ヶ月経っているものの、まだ具体的なアクションは起こしていないことが分かります。
人の気持ちが一区切りついたとして、4ヶ月という時間が長いか、短いか。これは人それぞれの思いがあります。ただ榀子が一区切りついたからといって即誰かと付き合う、というような性格でないことは、第1話から見ればよく分かります。湧への想いを整理するまで7年もの歳月を費やした榀子にとって、4ヶ月は前進するには短い時間かもしれません。
もっとも、このセリフをつぶやいたあと向かったのは陸生のバイト先でした。また、榀子はテレビの配線を頼むのも浪ではなく陸生に頼んでおり、その理由は「生徒をこき使うのは気が引ける」と、浪を男性ではなく1生徒として見ています。
これは陸生にワンチャンある展開なのでは?!と誰もが思うところですが、さてはて……?
結局私は、人からよく思われたいだけ(チカ)
高校時代に振られたことを話題にした陸生。彼女はその理由を、他の誰かを好きになったから、と言いつつ、誰かに言い寄られると断りきれないからだとも言います。そしてつぶやいたのがこのセリフでした。
高校時代から「恋多き女」と見られていたチカ。また、木ノ下曰くバンド界隈でも同じように誰とでも付き合うというようなイメージを持たれている様子。
これだけ聞くと軽い女のように見えますが、実際のところは押しに弱いから結果としてそうなった、という感じのようですね。これは激しく誤解を生みそうな性格です。
もっともこのセリフ、チカのことを指しつつも、陸生にも当てはまりそうなところがあります。陸生もなんのかんの押し切られてチカを泊めていますし、そもそも晴に対しても口では邪険に扱いつつもここまで断りきれずに晴を好きでいさせています。
このセリフの流れから、陸生とチカについてより深く考察してみましょう。
結局は似た者同士だから仲がいい?陸生とチカ
チカの歩んだ道は、陸生の未来に通ずるか?
いきなり転がり込んできて修羅場を持ち込み、さっと去っていったチカ。第5話の航一が静かに、深く晴たちの心を描いたのに対し、チカはまるで嵐のようにやってきて波乱を巻き起こしていますね。第3者を通じて登場人物たちの心情を描くのがこの作品のスタイルなのでしょうが、正反対の2人の姿はなかなか印象的です。
さてそのチカですが、結論から言うと陸生と似たのもの同士という感じです。やりたいことが見つからずふらついて、頼まれると断れないお人好しで、男女関係もすっぱりと割り切れない……そっくりな点が目立ちます。
こうして考えると、チカが居候先に陸生のもとを訪れたのは単なる偶然ではないような気がしてきます。
ただ、最終的にチカはピアノという自分にとって少し微妙な距離感だった特技を生かして仕事に就きます。そしてそのピアノが好きだったとも、ここにきて自覚した模様。これは写真が好きなものの、いまいち踏み出せていない陸生とかなり通じるものがあります。
いろいろなものに区切りをつけて一歩踏み出したチカを見て、陸生も……?と思わせる展開ですね。
前向き発言の直後、チカの登場で焦る榀子の心境は?
さてそのチカを通じてクローズアップされたのが榀子です。陸生の家にチカがいたことについて、口では冷静さを保っていたものの実は激おこだった榀子。普段ニコニコしてる人が怒ると怖いんですよね……榀子が怒った顔は画面上には出てきませんが、陸生の様子を見るとかなりのものだった様子。想像すると笑ってしまいますね(笑)

©冬目景/集英社・イエスタデイをうたって製作委員会
ただ、チカの登場が榀子の心を焦らせたのは間違いないようです。陸生が片思い宣言をしてからすでに半年以上経過している中で、これまで通りの関係を続けている榀子。陸生の優しさ、優柔不断さがそれを許しているわけですが、これは榀子にとって心地よい関係と言えば聞こえはいいものの、ちゃんと答えを出さない陸生に甘えているとも言えます。
その陸生に猛アプローチをかけているけど袖にされている晴に対しては、元生徒ということもあるのかあまり焦りを見せない榀子。ですが、同い年であるチカの登場には心が揺れた模様。前向きになると決めた直後にこの出来事は、結構面白いものがあるのでは……?と思わずにはいられません!
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