「7SEEDS」 5話 感想 ~ 生きていればそこが甲子園!高校球児たちの過酷なサバイバル

©2019 田村由美・小学館/7SEEDS Project

荻野富士を経由し、東京を目指すナツたち。
一方、東京から荻野富士を目指した花たち。
そしてそこに、新たな人物が?!敵か、味方か?

※アイキャッチ画像ならびに本文中の画像は、©2019 田村由美・小学館/7SEEDS Project様公式HPより引用しています。

東京で3人が出会ったのは……

なんと15年前から1人?!新巻鷹弘登場

東京にたどり着いたナツたち。
しかし予想通り、東京は完全に水に浸かっていました。水から突き出すかつての都庁舎を見て唖然とする3人。
やはり花は……と悲嘆に暮れる嵐。衝動的に水に飛び込みます。すると、そこに巨大な牙を持った魚が!ピンチ!

と思ったら、謎のヒゲモジャの男が槍を一投!嵐のピンチを救ってくれました。
この男、第4話の最後にも出てきたけど……何者??どこチーム?

彼の名前は新巻鷹弘。冬チームのメンバーでした
しかし冬チームはすでに1人になってしまったのこと……しかも彼は、1人になって15年ほどと言います。ナツたちと15年もラグが?秋チームの3年もびっくりでしたが、まさか15年とは……

荻野富士で現実を目の当たりにする花たち

その頃、花たち春チームは荻野富士に到着していました。前回言っていた「富士山」はこれのことだったんですね。もしかしたら富士山自体にはスポットはないのかもしれません。富士山、なくなっていたと蟬丸は言っていましたし。

花が倉庫に降りると、そこにはナツの置き手紙が。惜しい……嵐の名前があれば花が反応できたところだったんですが。手紙は嵐が水に潜っていた間にナツが書いたものでは?と思われます。

何にせよ彼らにとっては初めての自分たち以外に、この世界に人の存在があることを知った。柳の言ったことが本当だった、と改めて感じた春チームの面々。

愛する人がいないこの世界に生きる意味はあるのか。そう思いつつも、それでも、生きていこうとする花。彼女は心が強いですね。
©2019 田村由美・小学館/7SEEDS Project

備蓄庫と手紙を見て、万作は覚悟を決め、「帰るべき日常はもうない。ここで暮らしていく必要がある」とメンバーに言います。覚悟はしていたことですが……嵐や家族のことを考えてしまう花。愛する人がいないこの世界で生きていく意味は何なのか?考え込んでしまいます。

しかし何にせよ、花は今生きている。嵐のことを思いつつも、とにかく生き延びようと決意したのでしょう。彼女は荻野富士を拠点に生活していこう、と提案します。

15年も1人なんて怪しい?鷹弘から逃げ出す3人組

一方のナツたち。
例によって疑り深い蟬丸が、鷹弘を疑い深夜の内に離脱しようとします。嵐もそれに賛同。ナツは鷹弘がいい人そうだと思ってちょっと抵抗感を示しますが……2対1で反論できるナツではありません。3人は深夜の内に鷹弘の元を離れました。

鷹弘をいい人そうだと思っていたナツ。今回は彼女が正解だったか。
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しかし鷹弘は気づいていました。
そして呟きます。「また、1人か」と。

鷹弘の回想……15年前の辛い記憶

いきなり3人の冬チーム!だがチームのバランスは最高だ

そこからは15年前の鷹弘、そして冬チームの回想に入ります。
北海道に保管されていた彼らはなんと、スタート直後に5人が動物に襲われ、3人になってしまっていたのです。目の前で仲間が食い殺される……相変わらず展開がハード過ぎます。

生き残ったのは鷹弘、鮫島吹雪、そして神楽坂美鶴。
鷹弘と吹雪は有名な高校球児。そして美鶴は高校野球の大ファン。3人は急速に打ち解けます。
そして鷹弘は、この状況にあってなお強さを持つ美鶴に惹かれていくのでした。

気が弱く、獲物を狙って石をしっかり投げられない鷹弘。50年に1度の投手と言われていたのに……

そんな鷹弘に吹雪が喝を入れます。俺は気が弱いピッチャーなんか見たことない、だからお前は強いはずだと。また、遊撃手だった彼は後ろから絶対に守ってやる、とも。

鷹弘とは対象的に熱い性格の吹雪。そして2人の間を取り持つ美鶴。
冬チーム、3人になってしまいましたがチームワークは非常にいいです

熱い性格の吹雪。それが少し気の弱い鷹弘をうまくカバーしていました。
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しかしある日、冬チームのメンバーを食い殺したトラのような大型獣が再び彼らを襲います……!

ナイフを片手に、体を張って食い止めようとする吹雪。しかし体格差は歴然……吹雪も他のメンバー同様の末路をたどることになってしまいました。
唖然とする鷹弘。そこを美鶴が引きずるようにして逃げました。
そして後を追うように美鶴も凍死。鷹弘は1人になってしまいました……なぜ自分は生きているのか、生きていなければならないのか。慟哭する鷹弘。

と思いきや、そこに吹雪が?!生きていたのか!
1人になったはずだったのに吹雪が生きていた……このことで、今までの弱い自分から決別し、鷹弘は強くあろうと決意します。吹雪を守ろうとするために。

吹雪は何度も鷹弘を励まします。野球もなにもないこの地にありながらも、「お前が戦う場所が甲子園だ」と彼に伝えます。

その思いを受け取った鷹弘。日に日にたくましくなっていきます。そしてとうとう、大型のトラを一突きで倒せるほどに!

1人で生き抜いた鷹弘が出会ったのは……

そして彼らは、阿寒富士のスポットにたどり着きました!

しかしそこには吹雪はいませんでした……トラに襲われたとき彼はすでに息絶えており、その後鷹弘が見ていたのは幻影でした。
吹雪がいたはずの場所にいたのは、トラに襲われいたオオカミ。鷹弘が手当をしてあげたオオカミが、彼の心を支えていてくれたのです。

吹雪が生きていたと知って、今度こそ強くあろうと決意する鷹弘。しかし現実は残酷でした。
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しかしそのオオカミもまた息絶えてしまいます。亡骸を抱きしめつつ涙する鷹弘。
ですがそこには、小さな2頭のオオカミが……息絶えたオオカミはメスで母だったのです。

小さな命を前に、鷹弘は語りかけます。「お前たちも一緒に来る?」と。

そして15年……。
鷹弘は生き残り、オオカミとその子どもたちに囲まれ暮らしていました。北海道ではなく関東に来ていたのは、これは予想ですが、スポットを巡って何かヒントがないか探していたのか。それとも気候が厳しい北海道を避けて南下したのか。はたまた地元が関東なのか。

しかし何にせよ関東に来て3人組と邂逅していた鷹弘。
そして子どもオオカミを探しにいった鷹弘は、恐竜のような野獣に襲われていた花と出会います

オオカミ軍団を操って野獣を倒した鷹弘。
そこで花を見た彼は思います。
「僕はこの人に会うために生きてきたんだ」と。

おおっ?!これはまた複雑な展開になりそうな予感!!

生きていればそこが甲子園!&東京都庁から水没地域を予測

高校球児は7SEEDSプロジェクトに最適だ

冬チームの回想がメインだった第5話。
北海道スタートはちょっとハードですね……!しかもスタートと同時に5人が死亡し、3人しかいないとは。どれだけ厳しい環境なんだと。

生き残ったうちの新巻鷹弘と鮫島吹雪は高校球児。高校球児は体力に優れ、かつチームワークがあるとされています。2人を選抜したのは大いに意味があると思って良いでしょう。

しかも鷹弘は、甲子園でなんと10勝している、50年に1人と言われる投手です。甲子園は出場すること自体が難しい。その中で勝つのはもっと難しい。そこで10勝……これはすごい数字です。戦後の記録だと、甲子園10勝投手は10人ちょい。鷹弘は相当な野球エリートであることが分かります。

そして野球というスポーツは、投手が投げて、打者が打つ。それを野手が捕球し、セーフかアウトの判定を受ける。それの繰り返し。つまり野球は、投手が球を投げないとプレーがスタートしません。逆に言えば野球を観戦する人は、最初にまず投手が球を投げるところに注目するわけです。

普段は心優しい鷹弘ですが、投手としての実績は一流。吹雪はその本当の強さを知っていました。野球を通じた友情、いいですね!
©2019 田村由美・小学館/7SEEDS Project

阪神タイガースで選手として長年活躍し、監督としても優勝経験のある岡田彰布氏はあるインタビューで、「投手が球を投げる。その瞬間、甲子園の5万人の観客が投手に視線を集める。そんなプレッシャー浴びるなんて、俺には無理や」という趣旨のことを言っていました。ファンからすれば岡田氏も、ものすごいプレッシャーの中でやってきたと思うのですが、そんな彼が投手のプレッシャーはもっとすごいと漏らしていたことに驚きました。投手は野球でもっとも注目される、プレッシャーを受けるポジションなのです。

そういうプレッシャーが影響しているのか?投手は(いろんな意味で)マイペースな人が多いように思います。逆に言えば性格が優しくてはプレッシャーに打ち負けてしまうのかもしれません。

作中、吹雪は鷹弘に「お前は投手なんだから強いはずだ」と言って励ましています。鷹弘は少し臆病なところがあります。しかし甲子園で10勝した一流投手であることも事実。

吹雪のセリフは、厳しいポジションである投手をやってきたお前なら、絶対に生き残ることができる、という熱いエールなのですね。

作中の世界観を野球を使って表現……原作者の田村由美先生は野球ファンなのかもしれません。

都庁舎の映像から、水没した高さを計算してみた

第5話冒頭では、水に浸かった東京都庁舎が映されています

ちなみにあれは第1庁舎。直ぐ側に第2庁舎があります。こちらも結構独特な形状です。ややこしいので、以下都庁舎と書いた際は第1庁舎を指すことにします。

東京都第1庁舎。ここから水没地域を予測します。
Wikipedaより画像引用

私が注目したのは浸水を免れた部分です
こちらの資料を見ながら確認すると、都庁舎の高さは236m。
そしてアニメでは、飛び出した2本の部分(資料によれば塔状部分)の高さと、真ん中部分(同じく板状部分)がある高さがほぼ同じぐらい。資料によれば塔状部分は96m。同じだけの長さ板状部分も水から出ている。となると、約200mほどが水の上から出ていることになり、逆算すると36mが水に浸かっていることになります。

ハルたち3人は西側から来ました。
ここで中央線の駅の標高を確認しますと、 新宿駅の標高が37m。そこに約40mを足すと、だいたい70m後半から80m。先ほどのwebページによれば、70m後半の標高の駅は武蔵小金井駅以降となっています。つまり、3人は武蔵小金井駅か国分寺駅あたりから都庁を見ている、と推測されるのです。

しかし角度的に彼らは都庁を真正面から捉えています。中央線は都庁から見ると真西にはありません。この角度は、府中駅辺りでは?と想像できます

とはいえ、アニメの映像には第2庁舎がなかったりしますので、あんまり細かい分析は意味がないかもですね(笑)

海抜は1m上がっただけでも国土の形が大きく変わり、水没する地域が増加するため、大変な騒ぎになります。それが40mも!この世界の地形が激変していることが改めて分かります。

他の町はどうなった?想像より環境が変わってしまったのか?

ちょっと不思議なのは、逆に言えば東京の場合、標高40m以上の地域……ごく大雑把に言えば、小金井市や府中市より西は、浸水を免れていることになります。アニメではその辺りの建物も全部なくなって荒野になっているのはどうしてなのでしょうか?もうちょっと人工物が残っていてもいいような気がします

とはいえ、ナツたちがいる時間は、現代から何年先なのか全く分かりません。鷹弘たち冬チームとナツたち夏Bチームだと、コールドスリープの目覚めに15年ものラグがあります。冬チームが目覚めた時点ですでに環境は大きく変化していました。となるとナツたちがいる世界は、現代から数10年、という単位ではきかず、100年単位時間が飛んでいる可能性もあります

となれば、何が起きていたとしても不思議ではありませんね。

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