「弱キャラ友崎くん」 9話 感想 ~ まるでリア充のような夏休みスタート!だけど落とし穴も……?

©屋久ユウキ・小学館/「弱キャラ友崎くん」製作委員会

またまた2021年冬に戻ってスンマセン。春は、何のかんのでゾンサガだけかもしれません。

さて本作。みなみ編は、みなみが現実を受け入れるという形で終了しました。見方によってはほろ苦く、見方によっては改めて友情の大切さに気づいたとも取れるこの終わり方。さまざまな視点で楽しめるという意味ではとてもグッドではないかと思います。

第9話からは夏休み編スタート!おそらく昨年とはぜんぜん違うであろう夏休みを、文也はどう過ごす?

※アイキャッチ画像ならびに本文中の画像は、©屋久ユウキ・小学館/「弱キャラ友崎くん」製作委員会様公式HPより引用しています。

映画デートにBBQ?!イベント多すぎ夏休み!

第9話のストーリーまとめ!

夏休みがスタート!文也は葵と、夏休みの課題と攻略法を伝えられます。課題はずばり、以前も出てきた風香と付き合うこと。映画に誘い、そこからもう一度デートに誘えば、無理な話ではないと葵は言いますが、文也的にとっては高すぎる壁に思えます。ですが葵から風香のIDも教えてもらい、映画に誘うことは成功。いい感じ!

それと並行して、葵は文也を一泊二日のバーベキューイベントにも誘います。ここの課題は男子の友人を作ること。そしてその前に、2人は孝弘、みなみらと打ち合わせをすることに。

夏休みに女子と会うこと自体リア充すぎんだろ!
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打ち合わせはみなみの家……のはずでしたが、家の事情でなんと、文也の家でやることに。本人も家族も驚きの展開でしたが、その中で文也は孝弘とより深く会話することに成功します。最終的に孝弘は文也のことを名前で呼ぶようにまでなりました。

そして、いよいよ風香との渋谷での映画デートの日が!映画を見て、食事をしながらおしゃべりをして……といい感じにデートしますが、その席上で文也は風香から「喋りやすくなったり、喋りづらくなったりする」ということを言われます。風香的には、そもそも男子と喋りやすいことはない自分的には褒め言葉だとはいいますが……引っかかる一言です。

とはいえ、課題だった次のデートも誘えました(まぁ風香から誘ってくれたんですが)。さらには一泊BBQも目前!

リア充みたいな夏休みだなオイ!という感じで、第9話は終了します。

何事にも真剣に取り組む文也、だからこそ出てきたあの発言

第9話の名ゼリフ・迷ゼリフ!

友崎君との映画、すっごく楽しみなんだろうね(葵)

風香攻略のため、葵から風香のIDを教えてもらった文也。ドキドキの中映画に誘うメッセージを送ると、即OK返信が!

しかも、葵いわく風香は普段は返信が遅いそうです。それが、こうも即レスがあるということは……葵が言うとおりで間違いなさそうです。この後「喋りづらい」発言が出てきてしまいますが、基本的に風香が文也に対し好意を寄せているのは間違いなさそうです。

第9話後半で文也は風香とデートしますが、リアルで会った際の風香は口数が多いとは言えませんでした。それがアプリの中だと割と感情豊かな感じを受けます。風香はネット弁慶……とまでは言わずとも、文字の会話のほうが話をしやすいタイプなのでしょう。風香の性格が改めて分かる感じがします。

ゲーマーとして、このゲームを攻略すると決めたんだ(文也)

風香の攻略と並行して、一泊二日でBBQにも参加して経験値を上げるよう伝えた葵。それに対して文也はこのセリフを心のなかでつぶやき、参加を決断します。

このセリフの直前に、文也は自分がこのBBQに参加できるようにするため、葵が頑張ってくれたのだろうと推測します。その感謝と、ゲーマーとしての気持ちが両方混ざってBBQに参加するようになるわけですが、この「葵への感謝と攻略への熱意」というのは全話に共通して描かれており、ブレていません。

文也のこの姿勢の根底には、教えてくれたり世話を焼いてくれる葵への感謝があります。それ故に、若干納得のいかない話(以前出てきた、読書好きということにして風香を騙すような真似)も耳を傾けてきました。本作はこの辺の基本的な設定が一貫しているので、ストーリーがすごく飲み込みやすい感じがします。

文也は葵に対し感謝しそれに応えようとしていますが……
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文也の家では、使い込んだコントローラーを熱心に眺める葵の姿もありました。ゲーマーとしてのnanashiとNONAMEの交流が2人の基礎になっている、という作品の基本前提は生きているぞということが確認できる第9話でした。

ただ、第9話を全部見た後にこの発言を思い返すと、この熱意や真剣さが墓穴を掘る結果になるのではないか……?とも取れる一言になっているのもまた、面白いところと言えるでしょう。

世の中なんでもゲームみたいなところあるよな(孝弘)

洗面所で、たまたま顔を合わせた孝弘と文也。そこでヘアワックスがけを教えてくれた孝弘が呟いたのがこの一言です。

このセリフの前段階で、ヘアワックスのところを動画に撮って後で確認したい、という文也の姿を見て、なんでそんなに何事も真剣なんだ?と質問してきます。文也は何気なくゲームがどう、という話をしますが、葵ならともかく孝弘にその説明は通じません……が、孝弘はほぼ文也の言いたいことを汲み取ってくれました。この辺の「会話の理解の速さ」がよく分かるセリフでした。

葵たちが文也の家に?!しかしそれがいい方向に働きました
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一方孝弘と文也の見解が大きく異なったのは、ゲームに対する姿勢でした。ゲームなんだから楽しく(悪く言えばゆるく)やればいいじゃないかという孝弘と、ゲームだからこそガチで勝ちに行きたいという文也。ただ、その違いはスルーできるぐらいに、文也と孝弘は仲良くなっていきます。

第5話の味方宣言からずっと、孝弘は文也に興味を示した上で理解し手伝いもしようとしてくれています。ここまで見る限り、あまり裏はなさそうな孝弘。純粋にいいヤツということでしょうか?

ただ孝弘は、葵に好意を寄せているという情報もあります。このBBQも、優鈴らをアシストするという名目で葵を誘うのが目的だったのでは?そうなった際に、葵と仲が良い(ように見られている)文也とどうなるのか……ここは気になるところです。

急に喋りやすくなったり、逆に急に喋りづらくなったりします(風香)

ストーリー解説パートでも取り上げたこのセリフ、かなり気になるところです。
これについて、考察パートで改めて考えてみましょう。

大切なのは相手を見ること!中途半端なテクニックは命取り

そのまま喋っていればよかったものを……

夏休みに突入した文也。葵に引っ張られてリア充イベントてんこ盛り!あまりにも色々ありすぎて飲み込むのに時間がかかっているように見えつつ、全体的にはいい感じに進んでいます。BBQより前に葵の課題である「男子の友達を作る」という点で、すでに孝弘と仲良くなりつつありますしね。

男子はいいとして、問題は女子。改めて、風香の「喋りづらくなる」発言を見ていきましょう。

この発言は映画の後のカフェで出てきました。文也はその前段階で、映画の感想を熱心に語っていました。原作との対比や演出などを口にする彼の姿には、風香に合わせて無理している感じはありません。作品を楽しもうという、オタク気質のいいところが出ています。ただ、その直後に「自分から喋りすぎた」と思い直し、風香に話をしてもらうため、話題カードにあった話題を振っています。

注目するべきは、映画の話をしている際の風香の表情と、質問をした際の風香の表情です。映画の話をしている際はとてもにこやかな顔をしていますが、質問をされた際はちょっとだけ「あれっ」という表情を浮かべています。この表情から、どの場面で彼女が喋りやすい、または喋りづらいと感じているかよく分かります。

他人のことをよく観察する風香は、文也の不自然さに気づきました。
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というか、視聴者的に見ても明らかに不自然なんですよね。確かに前段階では文也が一方的に喋っている形になっていますが、文也の感想を風香は楽しんでいます。その流れでいけばよかったものの、敢えて風香に喋らすためにカードに従った質問を急に挟んだせいで会話がぎこちなくなっている。風香ならずとも「?」と思ってしまうところです。

そもそも、風香は(おそらく初めての)デートということで緊張し、あまり喋れていません。そういう中では多めに喋っていくスタイルは悪くなかった。映画の話題であれば風香も楽しめているのですからね。話を引き出すことは、もっと仲良くなってからでも遅くはないのです。

改めて、会話はマニュアルじゃなくてその場の流れや当人同士の関係性が大切なんだということを認識させられます。

不自然さを感じ取る風香。“攻略”は容易ではなさそう

問題は、この発言がもたらす今後の影響です。風香は「喋りづらくなる」発言の前に、文也に対し「不思議な人」という感想を漏らしています。

この言葉は「不自然な人」という捉え方もできます。自分の言葉で映画の感想を喋っていた文也と、テクニックを重視して風香に話をさせようとしていた文也。その変化の境目を、風香は感じ取っているのです。

文也は風香に喋りづらいと言われるまで、自身の会話テクが向上したと心の中で思っています。中途半端なテクニックを身につけ、それを使ったこと自体に喜んでいる……ゲームで言えば、中級者にありがちな落とし穴に文也はハマっています。そして風香は、その不自然さに薄々気づいているという状況なのです。

よくよく思い返すと、風香は葵についても違和感を感じていました。風香が改めて、他人を観察することに優れていることが分かります。

テクニックを優先させてしまうのはゲーマーの性なのか……?
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問題はこの後。「ゲーム」攻略に真摯に取り組む文也は葵の課題に従い、風香と付き合うとするでしょう。葵は「共通の話題もあるし、デートも重ねれば難易度は高くない」と言いますが、それはあまりにも浅薄な見方です。

風香にとって男子と付き合うことはおそらく初めてでしょうし、人生を決めかねない勢いで迷うことは必至。そんな彼女にとっての大イベントの中で、この不自然さは致命傷になる可能性があるのではないか?

大切なのは、中途半端なテクニックよりも目の前にいる相手との時間を大切にすること。「ゲーム」攻略ではなく、風香という1人の女子を真摯に見つめること。

文也がそのことに気づかないと、戸田の花火大会では悲劇が待ち受けている……かもしれません。

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