第10話の最後で、せとうちアイドルフェスに出場すると決まったChamJam。もっもとその告知の仕方が微妙だったようで……
何にせよChamJamにとっては大舞台!でもそれに向けたメンバーの思いは様々……揺れる彼女たちを描いた第11話、スタートです!
※アイキャッチ画像ならびに本文中の画像は、 ©平尾アウリ・徳間書店/推し武道製作委員会様公式HPならびに【公式】FOD(雑誌も動画も見放題)様Twitter、TVアニメ「推しが武道館いってくれたら死ぬ」様公式Twitterより引用しています。
大舞台が用意されたChamJam!しかしこのままだとヤバい?
フェス出場に、盛り上がるメンバーやオタ達。だけど……
ステージ上で、笑顔を浮かべて「せとうちアイドルフェス」に出場すると発表するれお。
しかしファンの反応は微妙……もうすでにSNSで知ってるし!他のアイドルをフォローしてたからRT流れてきたとも言えない……なんとも言えない空気が流れます。
一応、すぐに盛り上がってみますが……メンバーとしても「SNSでみんなもう知ってたな」と簡単に予期できてしまう展開です。
出場が決まって、メンバーの反応は様々。チャンスだとやる気を見せる文や優佳。一方、ゆめ莉や舞菜、眞妃は大きな舞台を前に尻込みします。これまで見てきた通りの性格が現れていますね。
そんな中、れおは言います。これは武道館への足がかりだと。
もっとも舞菜は、そう言われても今ひとつ現実的なイメージとして捉えられていないようで……。
さまざまな思いが去就するのは、ファンも同じ。
テレビに出る眞妃の番組を見ながら、えりぴよたちいつもの3人組は自分の思いを口にします。
特に複雑なのはくまさです。今回のフェスの目玉は、広島のグループ「めいぷる?どーる」。拠点の広島で人気を得ているだけでなく、メジャーデビューもしているグループです。そのセンターであるメイは、以前れおのいたグループのセンターでもありました。
そのメイと握手したことがあるくまさ。そのことをれおは未だに根に持っているようで……初めて行ったグループで、メンバーのことを知らなければとりあえずリーダーの列に並ぶ気持ちは分かります。許してあげなよ、れお……。
またくまさは、こうしたフェスは否応なしに推しの「現実」が分かってしまうとも言います。人気グループのときは「沸く」けど、人気のないグループが出てくると一気に会場の熱気が冷めてしまうフェスは、メンバーやファンに辛い現実を突きつけるものなのです。
ちなみにこのシーンで、眞妃は高松駅前からテレビでアピールをしています。岡山と高松は強い繋がりがあります。瀬戸大橋で1時間で行き来できる両都市。眞妃の言う通り、地元の人からすると「ほぼ近所」なのでしょう。
私の知人の情報によれば、高松のアニメイトでは本作を「地元作品」としてアピールしているとか(笑)香川側のファンを取り込む作戦も、ChamJamのファン拡大のためには有効ですね!
危機感を露わにする文。メンバーを叱咤
さて、アイドルフェスがくまさの言うような残酷な舞台であることは、れおもよく分かっていました。2人の雰囲気から、前のグループもアイドルフェスに出場し、そうしたことを見せつけられたのかもしれません。それにフェスの目玉はよく知っているメイ率いるグループ……れおが意識しないわけにはいきません。
しかしここで危機感を露わにしたのが文でした。眞妃の持ってきた土産のうどん(確かに香川といえばうどんですが……)に盛り上がるメンバーを大声で一喝します。めいぷるはデビュー時期がChamJamと同じぐらいなのに、地元ではすでに大人気でメジャーデビューもしている。しかも曲調がChamJamのそれと被っている。下手すればChamJamのファンがめいぷるのファンに流れてしまうかも……「少しはやばいって思いなよ!」と怒鳴る文。いつになく真剣な眼差しで正論を言う彼女を前に、メンバーは黙ってしまいます。
それを見たれおが落ち込みます。本来なら、そうした厳しいことを言うのはリーダーであるれおの役割。でもそういう嫌な仕事を、最年少の文にさせてしまった。
しかも直後に、メイからメッセージが。それは再会を喜ぶものではありましたが……れおの気持ちが複雑になったのは間違いありません。
眞妃とゆめ莉の約束は……
シーン変わって、眞妃とゆめ莉。眞妃はテレビ出演以来知名度が上がったようで、高校生のファンに握手を求められています。それを見たゆめ莉、わがことのように嬉しそうに微笑みます。
そこで、ゆめ莉は思い出します。人気投票の前の運動会で、眞妃と「人気投票で負けた方が、勝った方の言うことを聞く」という約束をしていたことを。眞妃は2位、ゆめ莉は4位。ゆめ莉は眞妃の言うことを聞かなくてはいけない立場です。
それに対する眞妃の答えは……「これからは自分より上を目指すこと」。眞妃はゆめ莉が自分のことを思うあまり、遠慮したり積極的になれなかったりするところを見てきました。運動会のときに露骨に手を抜いた際も、同じことを言っていました。眞妃の願いはずっと、ゆめ莉の成長なのです。
無理だ、というゆめ莉に対し、せめて「横に来なよ」と言う眞妃。さらに続けます。「せめて武道館のときにはさ」、と。
この発言、メチャメチャ意味深なんですよね。
ChamJamの並び順は、センターから見て左手にNo.2、右手にNo.3。後列は順番通りとなっています。この並びからすると、眞妃とゆめ莉がNo.2とNo.3では横に来ることにならない。「横に来る」発言の意味が、まさか眞妃が後列になってゆめ莉と並ぶ……なんてことではないでしょう。
つまりこの発言は、「武道館では自分がセンターに立つ。ゆめ莉はNo.2の位置から見ていて」という、ゆめ莉にとってはもちろんですが、眞妃自身にとっても、とてつもない大きな目標をダブルで並べていることになるのです。眞妃はこれまで、自分自身のことは特に話さず来ていましたが、やはり野心があるのか?それとも、ゆめ莉と共に頑張りたいという思いなのか?
何にせよ、発言の意味が分かったゆめ莉は笑顔を浮かべ、眞妃の手を取るのでした。
特訓を重ねるChamJam。本格化の兆し?
文のやる気は本物でした。
鬼軍曹よろしく、ダンススタジオで大声を張り上げ、メンバーに猛烈にダメ出しをする彼女。厳しい練習にれおですら息を上げています。
しかしその甲斐あって、ChamJamのダンスパフォーマンスはレベルが向上!キラキラ度が増していきます。文のやる気に当てられたか?他のメンバーもお互いに指摘し合い、より高いレベルを目指そうという雰囲気になっていきます。
それは確実に形になっていきます。えりぴよとくまさは、ライブ後に「ダンスがすごく揃うようになった」と気づきました。えりぴよもくまさも、基本は舞菜とれおしか見ていないはず。しかしそんな彼らでも気づくぐらい、ChamJamのダンスはレベルアップしていたのです。フェスに向けて頑張っているな、と感じるえりぴよたち。
それに感銘を受けたのか?えりぴよは「今日はふざけないでフェスに向けて頑張る舞菜にいいことを言う!」と張り切ります。
もっとも、こんな風に気合を入れるのは死亡フラグ?でしかなく……えりぴよはせっかくいいことを言っているのに、途中3回も噛んで舞菜にビミョーに伝わっていません。
握手終了後、せっかく舞菜が「フェス、来てくれますか?」と問いかけてくれたのに、その回答すら噛むという痛恨事。握手券が全部ゴミになった……と、夕暮れの中叫ぶえりぴよ。
不安を抱える舞菜、応援するえりぴよ。フェスに向け思いは1つ!
舞菜がTV出演!(一瞬だけど)
夜、職場のパン工場でそのことを思い出してまたしても叫ぶえりぴよ。食品工場でラインに向かって声出しちゃダメですよ!(笑)
そのことを何度も引きずっては大声を上げる彼女ですか、そんな彼女のスマホにニュースが!ChamJamがアイドルフェス絡みでテレビに出るというのです!こんな重大なこと、1人で見たらゲロ吐きそう……作中ではちゃんと岡山弁の「ゲェ」になってますが(笑)、ということでくまさか基の家で一緒に見たいと申し出ます。
しかし2人ともにべもなく却下(笑)くまさはえりぴよがいると集中できない、基はえりぴよと2人でいるところを空音に見られると誤解される、と言いますが、くまさはともかく基の言い訳はなんなんだ(笑)さすがガチ恋勢……またくまさも、かなり田舎に住んでいることが分かります。
頼りになる2人に断られたえりぴよ。そこで職場の友人、美結に頼むことに。えりぴよが「私の好きな人がテレビに出る」と言ったものだから、恋バナ大好きなみゆは興奮して同意!
で、問題の番組の時間。
せとうちアイドルフェスの特集が組まれたその番組は、フェスの目玉、めいぷるメインで進みます。呼吸困難になるレベルで興奮するえりぴよ!もっとも、横にいた美結はえりぴよが興奮すればするほど冷めていく……(笑)
そしてやっとChamJamが出てきました!静止画で一瞬(笑)しかも顔が優佳の肘に微妙に被ってるし……しかしえりぴよは大興奮!天使降臨!テレビにかじりついて大声を上げます。美結にキモいと言われてしまうぐらいに(笑)
なおこの話には後日談が……美結はその後の番組に出てきた二次元キャラにどハマリしてしまったようで……えりぴよに向かって「好きな相手が同じ次元にいるだけありがたいと思え!」と吐き捨てるみゆ。一気にえりぴよを追い越してしまいました(笑)
SNSがあるじゃん!文字でつながる2人
後日、せとうちアイドルフェスのチケットを持ち寄る3人組。それぞれ3枚ずつ購入し、いい番号を選ぼうという作戦ですね。結果的には全員微妙な番号……最前列を取れるかどうか、と気をもむえりぴよに対し、フェスなのでどうにかなる、と言うくまさ。この手のフェスでは、グループが入れ替わるとファンも前後に位置を入れ替わるのがお決まりですからね。
ブロマイドを手に、舞菜が同じ次元にいて呼吸しているのが奇跡!舞菜のかわいさをもっと多くの人に知ってほしい!と叫ぶえりぴよ。
そんな彼女に向かって、基は「SNSで呟けばいいじゃないですか」と冷静にツッコミます。普段は舞菜のことを見るばっかりのえりぴよのスマホ。SNSでの投稿はほとんどしていないようで。つぶやき初心者のえりぴよは、なんて呟けばいいんだとふと冷静になってしまいます。
その頃。
ChamJamのメンバーはまたダンスレッスンに励んでいました。レベルがアップしてきた手応えを感じている彼女たち。しかしその中で、舞菜は不安を感じています。自分だけ全然ダメだ、せとうちアイドルフェスのような大きな舞台に自分が出ていいものなのか……と。
しかし同じように複雑な胸中を抱いていたのがれおでした。先日のテレビで、めいぷるのメイは「ライバルと感じるアイドル」として、れおではないアイドルのを名前を上げていました。一瞬、自分の名前が出るかと思っていたれお。期待していただけにちょっとガッカリ……彼女にとって眼中にない、ということなのか?思い上がっていたな……と落ち込むれお。
その夜。路面電車の中で、舞菜のスマホが鳴ります。えりぴよがSNSに投稿した着信でした。舞菜、えりぴよの投稿を着信設定していましたが、それが初めて鳴ったのです。
「舞菜ちゃんの最高なところ」と称して、えりぴよは何度も、何度も、投稿をします。「可愛い」「ダンスが可愛い」「耳の裏のホクロが可愛い」……これには本人動揺(笑)。
20個も、30個も、舞菜のいいところを連投するえりぴよ。
それを静かに見つめる舞菜。
「私なんてみんなに比べたら全然なのに」といいつつも、その顔からは練習中の不安げな表情が消えていくのでした。
大舞台をチャンスにするか?潰されるか?ChamJamの試練
れお、もう一度トラウマを乗り越えられるか?
せとうちアイドルフェスに出場が決まったChamJam。
ただ、それに向けた思いは様々なようです。
一番気になるのはれおです。今やグループの大黒柱となったれお。しかし、せとうちアイドルフェスで一番メインとなるアイドル、めいぷるのセンターのメイは、以前所属していたグループのセンターでもありました。
まだれおがアイドルとして伸び悩んでいた時期に、すでに輝いていたメイ。そして今も、センターでリーダーとはいえ岡山ローカルに甘んじている自分と、メジャーデビューしているメイと、厳然たる格差があります。
れおは人気投票で1位を取り、以前のグループで最下位だったというトラウマを乗り越えました。しかしまた、越えなければならない壁にぶち当たった……そんな状態に陥っています。
同様の思いはくまさも感じているようです。多くのファンが詰めかけるアイドルフェス。ストーリーパートでも触れたように、人気グループのパフォーマンス中は会場が沸いていたのに、人気のないグループが出てきたら一瞬で空気が冷めてしまう……アイドルフェスあるあるですが、これはメンバーにとってもファンにとっても辛い瞬間です。
グループの現在地が否応なしに分かってしまう大舞台。彼はアイドルオタク歴が長いので、そうしたことを知っている。第1話で彼は「武道館は無理」と冷めた発言をしていますが、この発言もきっと、こうした現実を目の当たりにしてきたからに違いありません。
れおとくまさが再び試練を乗り越え、さらに自信をつけるのかどうか?
最終回の大きな注目ポイントになりそうです。
張り切る文。彼女には大きな舞台が合っている!
一方、この局面で一番張り切っているのは意外や意外、文です。
彼女はめいぷるの実力を知り、今のままではダメだとメンバーたちを叱咤して猛練習に取り組みます。その甲斐あって、ChamJamのダンスは1ランク、いやそれ以上にレベルアップ。現場で見ているファンでも分かるぐらいに向上しました。
ここまで見てきた通り、文はChamJamの中で最年少で体も小柄ですが、一番アイドルとしてのし上がってやろうという野心に溢れています。もっとも、その野心が空回りしていたのも、ここまで見てきた通り。
ただここにきて文は本格化しつつあります。このどデカイ舞台で自分のファンを増やしてやろうと本気で思っている。文は小さなグループ内で競うより、大きな舞台で外の敵と戦うほうが燃えるタイプだと分かります。
今はほとんどのファンが認知していないChamJamの、その中でも後列で人気下位の文。でも案外、せとうちアイドルフェスで一発やってくれるかも……?!これは期待したい展開です。
舞菜、えりぴよの後押しを受けて大舞台で化けろ!
そして舞菜。
舞菜は当初、せとうちアイドルフェスのような大舞台に自分が立っていいのか、と悩んでいました。ChamJamの中ですら人気がパッとしない舞菜。引っ込み思案な性格もあり、そういう思いを持つのは仕方がないことでしょう。
しかし彼女は勇気をもらった。えりぴよのSNS投稿で、自分が想像していないようなところまでえりぴよが応援してくれていると知りました。もともとあまりSNSを使っていなかったえりぴよ。その彼女が投稿をしたのも、ChamJamが、舞菜がせとうちアイドルフェスに出場するから。
嬉しそうにえりぴよの投稿を見つめる舞菜。えりぴよのためにせとうちアイドルフェスを頑張る……そんな思いを新たにしたことでしょう。その思いが、小さくとも舞菜の成長につながればと祈るばかりです。
それにしても……SNS投稿を見て「そうだよ、それがあるじゃん!」と思いました。普段、対面では舞菜と上手くコミュニケーションできないえりぴよ。しかし文章でなら、素直になれる。もっと舞菜に思いを伝えられる。最初からこうしていれば、もっと上手く行ったかもしれないのに!なんて思えるシーンでした。まぁもっとも、舞菜が見ていると知れば途端に妙な投稿に変化するかも(笑)舞菜からファボとかもらったら心臓発作で死ぬんじゃないか?とすら思えます。
そして深読みすると……舞菜はえりぴよともっと繋がりたいと思っています。SNSだとしたら、DMとかでそれも可能になるのでは??まぁ、舞菜にはそんな度胸はなさそうですし、れおからもそういう行為は禁止されているでしょうから、やらないとは思いますけどね。
大舞台を前に、えりぴよと舞菜という、ChamJam名物の組み合わせが化ける予感!これは本当に最終回が楽しみです。
瀬戸内アイドルフェスティバルは実在のイベントです!
さて、作中で出てきた「せとうちアイドルフェスティバル」。これは実在のイベントです!本物は「せとうち」が「瀬戸内」になっていますね。
大変残念ながら、2020年の開催は新型コロナウイルスの影響により中止になってしまったようですが……もし開催されていたとしたら3月でしたから、作中の時間軸ともぴったりリンクしていますね。
瀬戸内地域を中心に、全国からアイドルが集まるこのイベント。いやー、こんなにもグループがあるとは!岡山のアイドルグループも出場リストにあります。
ChamJamのように「なんとしてもここからメジャーを」と思っていたグループも多かったことでしょう。
会場は広島。瀬戸内、中四国の中心地といえばやはり広島。広島は今や世界的なアイドル、Perfumeを生み出した街でもあります。
岡山から広島に乗り込むChamJam。
しかも相手は地元で大人気のめいぷる。
リアル瀬戸内アイドルフェスティバルと、作中のせとうちアイドルフェスを重ね合わせながら、最終回を楽しむのも面白いと思います!
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